加害者調査に見た「わいせつ教員」の思考の誤り 保護者の声と加害者調査から考える(後編)

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今井氏はチェックリストを基に論文をまとめ次第、各地の教育委員会での採用を目指しており、すでに引き合いの声も多いそうだ。だがその裏で、加害者の治療や再教育という考え方から、被害者に恨まれる可能性も考えているという。

「同じく被害者と加害者の両方に向き合う、とある大学のゼミを受けたんです。そのときに、『覚悟はあるか? どちらにも恨まれる可能性があるよ』と宣言されました。でも、性的虐待を受けた人からこんな話を聞いたんです。『被害者のいちばんの回復は、加害者がいけない事だと心から謝罪する。もしくは更生した人生を歩む。これがいちばん』なのだと……」

根本には子供を救いたい思い

「アプローチこそ違えど、根底にある思いは被害にあった子どもや保護者と同じで、一人でも被害にあう子どもがいてほしくないし、少なくなってほしいだけなんです。子どもを救うためにも、チェックリストが加害者への注意喚起と気づきに繋がればと思います」

問われた覚悟への返答を尋ねると、「誰かがやらなければならないと感じています」と強く頷いた今井氏。外部の目が入りにくい教育現場に潜り込み、培った心理学の目線を持ち込んで、彼女なりの被害者救済を目指す。

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