「図で考えるとき」に「パワポ」がNGな根本理由 思考を活性化させるのに「いい道具・悪い道具」

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ホワイトボードがあればそれを使うのもありでしょう。ホワイトボードは大きくて見やすく、簡単に書いたり消したりできるのでとても便利です。

また、ホワイトボードの前を動物園の熊のようにウロウロ歩きながら考えると、思考が活性化されて結構いいアイデアが浮かぶこともあります。

習慣が身に付く人とそうでない人との違い

図で考える習慣が身に付くか否かは、最後は「やるか、やらないか」にかかってきます。

普段から図を描きながら考えている人は少ないですよね。だから、やると差が生まれるんです。そして、できる人は図で考えていることが多い、というのが私の実感です。

図で考える力は、覚えた知識というより身に付けた技術になります。一度体得してしまうと忘れることはありません。ちょうど、一度自転車に乗れるようになった人が一生自転車に乗れるように、一度体得すると一生使える力になるのです。

平井 孝志 筑波大学大学院ビジネスサイエンス系教授

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ひらい たかし / Takashi Hirai

東京大学教養学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学(MIT)MBA。早稲田大学より博士(学術)。ベイン・アンド・カンパニー、デル(法人マーケティング・ディレクター)、スターバックス(経営企画部門長)、ローランド・ベルガー(執行役員シニアパートナー)などを経て現職。コンサルタント時代には、電機、消費財、自動車など幅広いクライアントにおいて、全社戦略、事業戦略、新規事業開発の立案および実施を支援。現在は、経営戦略、ロジカル・シンキングなどの企業研修も手掛ける。早稲田大学経営管理研究科客員教授、キトー社外取締役、三井倉庫ホールディングス社外取締役。著書は『本質思考』他多数。

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