オリラジ藤森が今語る「あっちゃん」との出会い 意気投合した「バイト先のスター」と「チャラ男」

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今ではピンの仕事が増えた二人ですが…(写真:アフロ、2012年撮影)  
昨年末、オリエンタルラジオが吉本興業を退所するというニュースが世間を驚かせました。
中田敦彦さんは前々から「シンガポール移住」を公言していたため、既定路線と捉える人が多かった一方で、相方の藤森慎吾さんが共に独立という選択をしたことは、驚きをもって伝えられました。
藤森さんの初の著書『PRIDELESS(プライドレス) 受け入れるが正解』では、自身の半生、人生哲学、そして相方・あっちゃんへの思いが綴られています。本稿は同書から一部を抜粋しお届けします。

バイト先の人気者・あっちゃん

東急東横線の元住吉駅近くに、居酒屋・和民がある。ぼくらが足を運ぶ飲み屋といったら、ここしかなかった。

それ以外に時間をつぶすとしたら、オリジン弁当を買ってあっちゃんの下宿先に転がり込み、ゲームに興じるくらいだ。ぼくらは大学生だった。

のちに「相方」として唯一無二の存在になる、あっちゃんこと中田敦彦とは、半年前にアルバイト先で知り合った。仕事内容は保険会社の自動車事故受付オペレーターという、ちょっと変わったものだった。

オフィスビルの広いフロアに、たくさんのアルバイトスタッフが待機している。交通事故が起こると現場から電話がかかってくるので、その対応をする。学生バイトにしてはちょっとお堅い仕事だ。だからふだんの職場は基本的にかなりしんとしている。

働きはじめてしばらくすると、休憩時間にスタッフの集まっている場所から大きな笑い声が起こることに気づいた。

なんなんだ? 

覗けば、笑い声の中心にはいつも同じ人物がいた。自分と同じ年頃だから、バイトの大学生だろう。いつもあんな話の中心にいるって、すごいな。ちょっとうらやましい。どうやったら、あのひとみたいに人気者になれるんだろう。

興味を惹かれたけれど、ぼくはなんのアクションも起こせなかった。遠巻きにただ笑いの輪を見つめるばかりだった。

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