プーチンの宮殿「暴露」した人物が支持得るワケ

ロシアにおける野党指導者ナワリヌイ氏の存在

1月23日、モスクワをはじめとするロシアの100以上の都市で、ロシアの野党指導者ナワリヌイ氏を支持する抗議行動が行われた(写真:Sergey Ponomarev/The New York Times)

何年もの間、ロシア政府は野党指導者アレクセイ・ナワリヌイを無視しようとし、彼の名前への言及を避けてきた。しかし、1月24日までに、ロシア当局は劇的に路線を転換した。

プーチン大統領の報道官は国営テレビのゴールデンタイムの番組に出演し、プーチン大統領が黒海に秘密の宮殿を持っているというナワリヌイ氏の主張を否定した。別の主要な番組では、司会者が40分間をナワリヌイ氏に割き、「政治的小児性愛」に従事していると表現した。そして、夕方のニュースキャスターは同氏を支持する西側の役人のツイートを示し、ロシアの利益に反して働いていた証拠とした。

24日のナワリヌイ氏への執拗な攻撃は、1週間前の野党指導者のロシアへの劇的な帰国と、同氏の逮捕がどのようにロシア政治の情勢を変えたかを強調するものとなった。

長い間見なかった規模の抗議行動

プーチン大統領は権力をしっかり掌握している。しかし、ロシア人は大統領に不満を持っている。長いあいだ、弱く、多様性に富み、孤立していたグループに突然、結集できる明確な指導者が現れ、政府はどうやって反撃すればいいのかわからなくなっているようだ。

23日には、何万人ものロシア人が100以上のロシアの都市でナワリヌイ氏を支持して街頭に出た。同国では長年見ることのできなかった規模の抗議行動だ。静かなシベリアの都市では数千人の群衆が見られた。モスクワでは、参加者の3分の1以上がこれまでに抗議行動をしたことはなかったとの調査結果が出ている。

「人々はこの権威主義的な政権、混沌、腐敗に疲れている」と、シベリアの都市バルナウルのリベラル活動家であるビクトール・F・ラウは語った。「ナワリヌイは火花だった」。

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