プーチンの宮殿「暴露」した人物が支持得るワケ ロシアにおける野党指導者ナワリヌイ氏の存在
今週末にはさらなる抗議行動が予定されており、2月2日にはナワリヌイ氏を刑務所に送ることが可能な法廷審問が予定されている。野党への新たな取り締まりと指導者への厳しい実刑判決が裏目に出て、さらに多くの人々を街頭に送り込むことになるかもしれない。
いずれにしても、政治アナリストによれば、ロシア政府とその批判者の間の膠着状態は激化し、プーチン大統領が政治の舞台で今や明確な敵を持つ同国における新たなボラティリティとなっている。
「これは基本的に革命」
ナワリヌイ氏は何年もの間、うるさい存在であったが、昨年夏に西欧当局者が言うところの国家暗殺未遂に見舞われ、その後、ロシアへの大胆な帰国を果たしたことで、彼の知名度は急上昇した。政府は毒殺への一切の関与を否定している。
カーネギー・モスクワ・センターに非常勤で働く学者のタチアナ・スタノヴァヤ氏は、ナワリヌイ氏の新たな支持の広さに言及しながら、「私にとっては、これは基本的に革命です」と語った。「私たちは、野党と当局の間で長い期間の対立を見ることになるでしょう。それがどのように終わるかを述べるのは非常に難しいことです」。
23日の抗議行動は、ロシアの反対派の対立する要素、すなわち、親西欧的な都会リベラル層、左翼、自由主義者、民族主義者を結束させるものだった。
モスクワから約300マイル北にあるヴォログダでは、遠隔地にある他の都市と同様に、驚くほどの大きな群衆が集まった。ナワリヌイ氏のために集まった約1000人の抗議者には共産主義者とコロナウイルス否定者が含まれていたと、現地のジャーナリストは述べている。中には、地方行政機関の壁に「プーチンは泥棒だ」と卑猥な言葉とともにスプレーで書いた者もいた。
ジャーナリストのセルゲイ・ゴロディシェニン氏は、司法制度の不正、地元の公園建設、パンデミックの苦難に対する人々の蓄積された憤りによって大規模な抗議行動となったと説明した。