池袋パルコに現れた、「服の自販機」の驚愕 アーバンリサーチが仕掛けるバーチャル試着革命

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現在2台の端末は、今年中に6台まで増やす。池袋パルコでの期間限定設置が終わる7月以降は、宣伝を狙ってイベントなどに活用するほか、昨年進出したばかりの台北のショールームや、旗艦店のある東京スカイツリータウン・ソラマチ店やラゾーナ川崎プラザ店、ルクア大阪店にも順次設置していく。実店舗を持たない衣料品メーカーや卸に、端末自体を販売する計画も練る。

売り上げは実店舗のものとして計上

これまでにも、似たようなシステムはあった。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが開発したアプリ「WEAR」。欲しい商品のバーコードを実店舗で撮影すれば、簡単にネット通販で購入できるというものだ。しかし、「店舗をショールーム代わりに使われては商売あがったり」と、多くの商業施設から反発を受けた。

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売り上げは実店舗に計上されるため、商業施設側にもデメリットはない

これに対し、「アーバンリサーチは実店舗を持つ強みを生かしていく」(齊藤氏)という。ウェアラブルクロージングの場合、端末を通じてECで購入した商品は実店舗の売り上げに計上される。そのため、各店舗の売り上げに連動する商業施設側の賃料収入は、実店舗で販売した時と何ら変わらない。

池袋パルコのようにアーバンリサーチの実店舗がない商業施設に設置する際は、スペース料という名目で固定賃料を払う仕組みだ。

今後は、自動車など異業種とのコラボレーションも進める。表参道、新宿など、好立地に出店する店舗資産を活用し、モニターで宣伝を行いながら、ドライブに合う商品を提案することなどを検討中だ。

さらには、「お客様のWebカメラを使って、自宅でウェアラブルクロージングと同じサービスを提供するという案も出てきている」(齊藤氏)。同社は東京オリンピックのある2020年までに、売上高1000億円、EC比率30%の目標を掲げる。無人店舗が普及する未来は、もうすぐそこまで来ているのかもしれない。

秦 卓弥 東洋経済 記者

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はた たくや / Takuya Hata

流通、石油、総合商社などの産業担当記者を経て、2016年から『週刊東洋経済』編集部。「ザ・商社 次の一手」、「中国VS.日本 50番勝負」などの大型特集を手掛ける。19年から『会社四季報 プロ500』副編集長。21年から再び『週刊東洋経済』編集部。24年から8年振りの記者職に復帰、現在は自動車・重工業界を担当。アジア、マーケット、エネルギーに関心。

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