転機の時こそ、人間の器が試される

窮地に陥っても「考えろ、考えろ、考えろ」

人が大きな舞台に立つとき

連載の最後に、筆者の申し上げたかったことを少しだけまとめておきます。筆者が見たところ、仕事をしていると3回くらい、人は大きな舞台に立つときがあるようです。空から美少女や美男子が降ってきて物語が始まったりはあまりしませんが、それくらいの転機は来ます。

それは不祥事や倒産といったときにおいて、人の器が試されるときかもしれませんし、あなたに責任ある立場がオファーされたときかもしれません。ただ、多くの人は、能力的な準備ができていなかったり、家族や住宅ローンのようなしがらみがネックとなって、自分が正しいと思う方向に飛べないことが多いものです。チャンスが来ても打席に立たない人がほとんどなのです。

誰もがオリジナルの人生なので、何が幸か不幸かは死ぬところまでやってみないとわからないとは思います。仕事には不可分なおカネの話もどこかで折り合いをつけないと不幸になるでしょう。おカネで人の価値をどうこういうのは貧相な考えですし、ネズミとカマドウマが遊んでいるような家でも、家族みんなが幸せな家はあるものです。

世の中にはヘッジファンドのルネッサンステクノロジーのジェームズ・シモンズ氏(元数学者)のように年収2500億円の人もいますが、彼が幸せかどうかは彼にしかわかりません。路上ではビッグイシューの販売者の方が、「増税で350円に値上げしてごめんね、オレのせいじゃないんだよ」と言っています。

世の中いろいろ、みんな違っていいのです。生きていくうえでおカネの問題は難しいですが、筆者は後輩に居酒屋でおごれたらいいなと思っています。ちなみにキャリア相談的には、「ここを辞めて外に出ればもっともらえる」と社内で言う人に限って大成しませんし、転職もしません。

次ページ10年後の世界
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • コロナウイルスの恐怖
  • 就職四季報プラスワン
  • 若者のための経済学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
新型肺炎の「致死率」<br>武漢だけ突出する理由

新型肺炎による死亡者は、湖北省、とくに武漢に集中しており、致死率は他の省を圧倒しています。この理由と背景は? 本誌デジタル版では、現地から果敢な報道を続ける中国「財新」特約の連載「疫病都市」を配信しています。