トップは46%!「離婚率」47都道府県ランキング 「伝統的に離婚率が高い」あの県がトップに
また、47都道府県中14道県が4割を超えてきています。都道府県数にして3割の自治体がかなり深刻なカップル不足に陥っているという実態を示しており、カップル不成立(解消)社会を本気で考えていくことが大切です。
地方で講演会をしていて強く感じるのは、結婚に関する人々の楽天的な思考です。結婚について、「愛する2人がラブラブで、ずっと仲良し、素敵な出会いがあれば」と捉えること、それはそれでよいのですが、もっと根本的な「運命共同体としての底力」を見せつけるものがパートナー形成制度であることを、皆さんに知っておいてほしいと思います。
「1人でも生きていく」には、個人単位での強さのみならず、実は環境がもたらす堅固な社会保障などの社会インフラが必要ですが、日本は少子化で、その未来の余力が残っていないのです。
「カップル数の維持力」が高い東京圏と中部エリア
最後に離婚率ランキングの下位、全国平均よりも低い都府県を確認してみたいと思います。出生率の低さから少子化になっているとの誤解(出生数は大きく減少せず安定しています)の強い東京都は、離婚率が極めて低いエリアとなっています。
東京都は、さまざまなエリアから移住してきた20代前半人口を中心に、人口を増加させてきた「多文化」エリアでもあります。国際結婚ではありませんが、多文化エリア的なマッチングのしにくさはあるものの、結婚後の推移は最も順調なエリアといえるようです。
神奈川県、埼玉県、千葉県も離婚率が低めです。コロナ禍でも転入超過が続いている、この東京圏が極めて離婚率の低いエリアに並んでいる理由の1つは、若い世代の人口移動後に起こるペアリングによる婚姻数の維持が大きいといえるでしょう。
また中部エリアも離婚率が低いエリアに名を連ねています。東京圏、中部エリアは、そのエリアで生まれた赤ちゃんが一生その場所に住み続ける割合がとても高い2トップエリアです(国立社会保障・人口問題研究所調査)。
若者の移住・定住先に選ばれるエリアであるかどうかと、離婚率の高低は、どうやら強い関係性がありそうです。古い価値観が支配し、若者が出ていくエリアは離婚率も高い。若い世代が出ていくほど、分母となる婚姻数が減少しますので、離婚率は上昇しやすくなります。そう思うと、納得の結果なのかもしれません。
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