バッハを聞くと「勉強&読書」がはかどる理由 全米トップ脳トレーナーが教える科学的勉強法
学び方を知らないと効率よく学べない
勉強する能力を十分生かせていない人がとても多いのはなぜだろう? 効率的な勉強法を習ったことがないからだ。
勉強の仕方くらい知っている、と当然のように思っている人も少なくない。問題は、今の勉強法の大半が古いか非効率であること。多くは数百年前から変わっていない。僕らは今、情報が遍在するきわめて競争の激しい情報時代に生きている。ところが、その情報を吸収して処理するメソッドは昔のままだ。
世界の成功者は一生を通じて勉強している。新たなスキルを学び続け、その分野で最新の情報についていき、ほかの分野から学べることを応用し続けている。生涯学び続けることには莫大な利点がある。だから、リミットレス(限界のない)な学習者になるという目標に近づきたければ、勉強を人生の一部にしたほうがいい。
それでは、僕がより速く、よりよい勉強法を長年教える中で見いだした、勉強力のリミットを外すためのシンプルな習慣を5つ紹介しよう。
アクティブリコールとは「能動的に思い出す」という意味。テキストを復習して、その直後にどのくらい思い出せるかを確認する勉強法だ。これにより、単なる認識(そのページの文字に見覚えがあること)と、想起(そのテキストを能動的に記憶に定着させること)を区別できる。
「ほとんどの学生は、自分の力で思い出すことがどれほど重要か気づいていない」とテキサスA&M大学の神経学者、ウィリアム・クレム博士は書いている。これは1つには、学生が多肢選択式テストで受動的に思い出すことに慣らされているためだろう。
多肢選択式テストは示された正解に気づくだけでよく、正解を生み出すこととはそもそも対極にある。学生の学習活動に関する研究でも、覚えようとしている情報を想起することは、記憶の形成に重要な役割を果たすことがわかっている。
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