「朝食を食べないと元気が出ない」は本当か? 仕事のパフォーマンスを高める朝食リテラシー

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ご飯を食べないとエネルギー不足になって、午前中の仕事に支障がでるのでは。そう考えてしっかりと朝食を心がけている方もいるでしょう。その考えは一見すると正しく見えますが、つねにそうであるとは限りません。

例えば、朝一番からがっつり体を動かす仕事をする人は、ある程度エネルギーをつけなければいけないでしょうから、朝食をしっかりとるべきでしょう。でもこの記事を読まれている多くの読者は、デスクワークの方が多いでしょうから、無理して朝食を食べる必要はありません。

先にも述べたように、現代の日本人は食べすぎ傾向のため、エネルギー過多なのです。エネルギーが不足しているなら食べるべきですが、多くの場合、不足していないのではないでしょうか。

食事によるエネルギー消費はばかにならない

そこにさらに食事で補給すると、むしろマイナス効果になります。身体が食べたものの消化に使うエネルギーというのは、想像以上に大きいのです。

だから、例えばプロゴルファーは、試合中、昼食をとらず軽食にとどめるのが一般的です。食べることで、消化にエネルギーを使われてしまうからです。集中力を研ぎ澄ましたいときには、あえて食べないのです。

職人にも、こういう人たちがいます。食べないとエネルギーが手に入らないのではなく、食べることによって集中力を失うほうがリスクであることを、彼らは知っているのです。

ビジネスパーソンも、とくに、前日の夕食が遅くなったときは身体に十分なエネルギーが満たされていることが多く、また飲みすぎたときの翌朝などは、無理に食べても内臓に負担をかけるだけです。

コンディションを高めるためには、惰性で食べるのではなく、身体の声を聞き、それに合わせることが大事です。

平井 孝幸 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)CHO室室長代理、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター研究員

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ひらい たかゆき / Takayuki Hirai

東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、ゴルフ事業で起業。2011年DeNA入社。2015年従業員の健康サポートを始める。2016年健康経営の専門部署CHO室を立ち上げる。2019年同社での取り組みが経済産業省と東京証券取引所から評価され、健康経営銘柄を獲得。翌年も連続して獲得する。2018年DBJ(日本政策投資銀行)健康経営格付アドバイザリーボード、PGA(日本プロゴルフ協会)経営戦略委員会アドバイザー等を歴任。

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