北朝鮮の金委員長は党大会で何を語ったか バイデン新政権に北朝鮮敵対視政策の撤回を要求

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「アメリカは最大の敵」と党大会で述べた金正恩委員長(写真・ロイター)

2021年1月5日から北朝鮮で朝鮮労働党第8回党大会が開催された。1月20日に発足するバイデン新政権に向けて、金正恩・同党委員長がどのようなメッセージを送るかが注目されていた。ふたを開けてみると、アメリカの北朝鮮に対する敵対的な政策の撤回を求めるなど強硬姿勢が目立った。

北朝鮮の国営朝鮮中央通信(2021年1月9日)によると、金委員長は、「今後も強い者に対しては強い態度で、善意には善意でというわれわれの原則に従って、米国を相手にするだろう」としたうえで、「新たな朝米関係を樹立するカギは、米国が北朝鮮に向けた敵対視政策を撤回することだ」と述べた。

「韓国との関係は3年前の最悪な状況に戻った」

金委員長はまた、「アメリカで誰が政権に就こうが、アメリカという実態と対北朝鮮政策の本心は絶対に変わらない。われわれの対外政治活動は、北朝鮮の革命発展の基本的な障害物、最大の主敵であるアメリカを制圧・屈服させることに焦点を合わせるべきだ」と強調した。

韓国に関しては、「南北関係の現在の実態は、(2018年4月の南北首脳会談で出された)板門店宣言が発表された以前の時期に戻ったと言っても過言ではない」と2018年からの和平路線を否定。「さらに正確で強力、より遠くまで飛んでいくミサイルが開発されているとか、世界最大水準の弾頭重量を備えた弾道ミサイルを開発すると発言していた執権者(韓国の文在寅大統領)が直接行った発言から、まずは説明すべきだろう」と批判した。

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