東京都は31日、新たに1337人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。一日当たりの新規感染者数が1000人を超えるのは初めてで、過去最多だった26日の949人を大きく上回った。
菅義偉首相は同日夕、急きょ官邸に入り、田村憲久厚生労働相や西村康稔経済再生担当相ら関係閣僚と協議、最新の感染状況などについて報告を受け、都など自治体と連携して休み期間中の医療体制を確保するよう改めて指示した。
首相は協議後記者団に、「明らかに増加傾向にあり、大変厳しい認識をしている」と表明、緊急事態宣言を発出するかどうかについては、「まず今の医療体制をしっかり確保して感染拡大回避に全力を挙げることが大事だ」と述べた。
31日は埼玉県や神奈川県などでも新規感染者が最多を更新し、NHKのまとめによると、全国の一日当たりの感染者は4515人と、初めて4500人を超えた。
小池百合子知事は同日、新規感染者数が過去最多を大幅に上回ったことを受けて、「コロナに年末年始はない。夜はカウントダウンなどもあるが、是非お控え下さい。静かなお正月をご家族とステイホームで送っていただきたい」と、年末年始は外出自粛などの対策を徹底するよう都民に訴えた。
都は感染状況と医療提供体制の警戒レベルを4段階の指標で最も深刻な「感染が拡大している」「逼迫(ひっぱく)している」と分析。都知事は前日の会見で、「いつ感染爆発が起きてもおかしくない」と危機感を表明していた。
緊急事態宣言も視野
世界的な感染拡大を受け、政府は28日から来年1月末までの間、全ての国・地域からの外国人の新規入国を拒否すると発表した。英国や南アフリカ共和国などで報告された変異種は、日本でも感染が確認された。
西村経済再生担当相は30日夜、自らのツイッターへの投稿で、新型コロナウイルスの感染拡大がこのまま続けば「国民の命を守るために緊急事態宣言も視野に入ってくる」とし、年末年始は家族とだけ過ごすよう呼び掛けた。
(第3、4段落を追加しました)
著者:森田理恵
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