新型コロナの致死率低下による株高は限界だ 「ワクチン相場」はやって来ないかもしれない?

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東洋経済新報社の記者・編集者が、SBI証券のチーフストラテジストの北野一氏とともにマーケットを展望する月1回の動画連載「Monthly TREND REPORT」。第12回前編のテーマは、「コロナの致死率低下による株高の限界」。北野氏が解説します(詳しくは動画をご覧ください)。

 

2020年の世界の株式市場は一時、新型コロナウイルスの影響で暴落に見舞われたものの、その後は急激に回復過程をたどった。北野氏はアメリカの代表的な株価指標であるS&P500種株価指数を用いて「株価はコロナウイルス感染症の限界致死率とほぼ連動していた」と分析する。

上の画像をクリックするとSBI証券「Monthly TREND REPORT」のページにジャンプします

SBI証券では「世界の新規死亡者数(7日平均)÷世界の新規感染者数(10日前の7日平均)」を限界致死率と定義。この数値がもっとも高くなったのは3月21日の23.6%だった。これはS&P500が今年の最安値2237ポイントをつけた3月23日とほぼピタリと一致する。

人類がコロナへの理解を深めるにつれ、致死率は学習曲線を体現するような形で低下してきたが、いっぽうで致死率が下限に近づいたことで、「致死率の低下を頼りにした上昇相場は推進力を失いつつある」と北野氏は指摘する。

感染者は増えていても、致死率の低下で不確実性は減少傾向だ。感染拡大に伴う不確実性を推進力にして上昇してきたグロース株だが、ここへ来て割高感が意識されるようになってきた。

では今後はどうなるのか。結論はぜひ動画をご覧いただきたい。

東洋経済 会社四季報センター
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