マスクとってショック「顔のたるみ」意外な理由 加齢現象とあきらめず、今日からできる予防法

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カルシウムを多く含む食品は、大豆製品、緑黄色野菜、牛乳・乳製品、ビタミンDは魚類やきのこ類、ビタミンKは緑色野菜や納豆だ。いわゆる「バランスよく食べましょう」ということになるが、このようにしっかりとした理由があるのだ。

次は後者の「AGEs」についてである。加齢だけでなく、高血糖状態などによって生成蓄積される物質で、臓器を傷害する作用が強いといわれている。このAGEsは骨粗しょう症だけでなく、心血管疾患、アルツハイマー、がんなど、を引き起こしやすくするといわれている。そして、体内の見えないところの老化だけでなく、しわ、しみ、たるみ、薄毛ともかかわっているのだ。

このAGEsは一度形成されると、なかなか代謝されにくいという性質をもつ。つまり、いかにこのAGEsを生成させないようにするか、がカギとなる。

その1つが、食生活だ。「You are What you eat」という言葉もあるが、まさに私たちの身体は、私たちの口にするもの、からできている。ニュヨークにあるマウント・サイナイ病院のハイメ・ウリバリ医師らの報告によると、揚げ物や、焼き物はAGEsを生成することがわかっており、なるべく、茹でたり、蒸したりしたものを食べるとよいといわれている。また、レモンやお酢をかけて食べることも有効だ。

食べる順番も重要だ。急激な血糖の上昇もAGEsの生成に関わっているため、野菜や副菜から食べ、最後に主食、という順が推奨されている。ちなみに、どの健康に関する記事でも「悪」とされる、喫煙も御多分に漏れず、AGEsの蓄積に関わっている可能性がある。

「顔やせ」への対処法は?

最後に、顔の骨密度の低下によってすでに、顔の骨やせを実感されている方への美容皮膚科で可能な対処法をお伝えしたい。それがヒアルロン酸注入だ。一昔前までは、法令線の段差だけを埋めるための治療、というイメージがあったかもしれない。

しかし、顔面の老化のメカニズムが解明されるに従い、年々ヒアルロン酸注入に関する、技術や考え方はアップデートされている。実際に顔面骨の委縮を伴う患者さんには、骨の上にヒアルロン酸注入を行うことで、減ってしまったボリュームを回復させる治療を行う。これによって、マスクを外しても、「想像どおりの自分の顔」を鏡の中にみることができる。

もちろん、加齢に対する考え方は人それぞれで、それへの対処法もいろいろであっていい。マスクと共に生きる時代となった今、もう一度自分の顔と体に向き合ってみてはいかがであろう。

藤巻 あいら 美容皮膚科医

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ふじまきあいら / Aira Fujikawa

「今泉スキンクリニック」医師。美容皮膚科医。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会会員。順天堂医院で研修後、順天堂大学皮膚科に入局。都内美容皮膚科勤務を経て、現職に至る。

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