新婚で「義母と同居」した女性が心底幸福なワケ 「真の豊かさ」のひとつの形がそこにある

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夫の実家で義母と同居生活を始めた女性。赤の他人と家族になるときにはさまざまなハードルがあるが、彼女が心底幸福そうな理由とは? (イラスト:堀江篤史)

夫の実家で義母との3人暮らし。平日の家事は義母が担ってくれ、義弟が独身時代に使っていた部屋のベッドで快適に寝ている――。

今年の夏に結婚して、都内での同居生活を始めたばかりの鈴木真奈美さん(仮名、48歳)の表情は明るい。隣では俳優の岸谷五朗に少しだけ似ている一郎さん(仮名、45歳)が緊張気味に座っている。

読者交流飲み会で出会った2人

ここは東京・西荻窪のアジア食堂「ぷあん」。コロナ禍が始まる前まで、筆者はこの店の2階で「スナック大宮」という読者交流飲み会を隔月ペースで開催していた。

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婚活目的のイベントではないので、既婚者やカップルの参加はむしろ歓迎で、男女比もそろえていない。しかし、勝手に仲良くなって交際したり結婚したりする人たちもいる。真奈美さんと一郎さんとの出会いも昨年の春に開催したスナック大宮だった。

「女性の参加者が多いですね。婚活苦労話で盛り上がっている人たちもいて、30代のかわいい子でも苦労していることを知りました。一郎さんはたまたま近くの席にいて、カッコいいから話してみたいなと思ったんです。『今日はこの人と仲良くなって帰ろう』と思って話していたら一郎さんが連絡先を聞いてくれたのでLINEを交換して、途中まで一緒に帰りました」

常連客の一郎さんと違い、真奈美さんは初めてのお客だった。きさくで話しやすい雰囲気の女性だが、経歴も人柄も筆者は知らない。聞けば、40代半ばまでは気ままな1人暮らしを楽しんでいたらしい。

「大学を卒業してからずっとIT系の会社員です。とくに出世もしていませんが生活は安定しています。年収は700万円ぐらいです。休日はゴルフをやったり海外を旅行したり。恋愛はそこそこしていましたが、結婚はしなくてもいいかなと思っていました」

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