星付きシェフ「無印で学んだ」料理より大切な事 「美味しい料理」は経営の一部でしかない!

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村山氏はサイゼリヤだけでなくMUJIからも学んでいました(写真:編集部撮影)
東京・目黒にあるミシュラン一つ星イタリアン「ラッセ」は、コロナ禍の3~5月でも黒字を達成。オーナーシェフ・村山太一氏は、経営の基本を良品計画の会長(当時)松井忠三氏や、Cafe&Meal MUJIでの勤務経験から学んだといいます。『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』より、黒字経営のために大切にしていることをお伝えします。

エクセルすらちゃんと使ったことがなかった

自分のお店を開くには、料理だけしていればいいというわけじゃありません。日本の中でも東京はレストランの激戦区です。オープン資金が必要だし、オープンしてからはコストを考えながら料理をつくらないとあっという間に破産してしまいます。それに、スタッフを雇ったら給料を払う必要があるし、指導もしなくちゃいけません。

イタリアからの帰国後、「無印の飲食業のレベルアップを手伝ってほしい」と声をかけてくれたのが、当時良品計画の会長を務めていた松井忠三さんです。松井さんは毎年夏休みを利用して海外の星付きレストランを巡る美食家です。美食巡りがライフワークということもあって、イタリアの三つ星ダル・ペスカトーレで出会い、意気投合。その後も僕のことを気にかけてくれていたのでした。

「ラッセ」オーナーシェフの村山太一氏

そしてCafe&Meal MUJI(ミールムジ)で働くことになったんです。配属されたのは、当時あった有楽町店の店内で展開するミールムジ。150席の大箱で、客単価は昼で780円、夜860円。

ダル・ペスカトーレと比べると、席数5倍に客単価は何十分の1と、何もかもが違いました。それまで僕はエクセルすらちゃんと使ったことがなかったので、店の経営のすべてを一から学んでいくことになりました。

無印の基本は、数字です。PL(損益計算書=売り上げや利益、コストをまとめた会社の成績表)やFL(食材原価と人件費にかかるコスト)といった基本がまずあり、それらを細かく分けて1皿あたりの売り上げ、原価、また全体としてのロス率も割り出しています。

ミールムジはデリのメニューが主力で、1皿あたりの売り上げは270円。原価は72円と決められていました。それを1日あたり何人のお客様が、平均何皿頼むという売り上げを計算し、1皿あたりの人件費(1皿あたり何分でつくる、みたいなところまで数字があります)などのコストもバッチリ決まっているんです。

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