カマラ・ハリスをインド系女性が誇りに思う訳 「神の名」を冠する彼女の偉業が希望を与える
インドの大手メディア・インディアトゥデイは、「ニューヨークなどだけでなく、この小さな村でも盛大に祝われているということをアメリカに伝えたいメッセージだ」と伝えている。村民らは「カマラ・ハリスはわれわれの村の誇りだ。彼女の祖父ゴパランはこの村で生まれたんだ」「カマラ・ハリスの写真をポケットに入れて持ち歩かないと!」などと興奮冷めやらぬ様子だという。
また、ハリス氏の家族は村のヒンドゥー教寺院にも寄付をするなど深い関係を築いていたとされ、寺院では特別な祈りが捧げられたそうだ。
ハリス氏に深く影響を与えたヒンドゥー教徒の母親
ハリス氏はジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領と勝利演説を行った際、亡き母に敬意を表している。実は、カマラという名前はヒンドゥー教徒だった母親が名付けたとされていて、幼い頃には母親に連れられてよくインドを訪れることがあったそうだ。母親を人生最大のインスピレーションの源、と過去に語ったこともあるハリス氏は「(母は)このような瞬間がアメリカに訪れると深く信じていた」と、自身の成功を母親の存在に結び付けて熱弁している。
ハリス氏の母親、シャマラ・ゴパラン・ハリスは、インドのデリー大学を卒業後、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校に留学し博士号を取得したのち、乳がん研究者として成功を収める。ゴバラン氏は、人種平等のために積極的に活動した人物であり、特に若い黒人やアジア系の学生らへの指導に熱心だったとされている。
民主党全国大会の演説でハリス氏は「私の母親は、私たちにはるかなる世界を見渡すことを促してくれた。あらゆる人々の闘争をつねに気にかけ、そして思いやりを持つことを教えてくれたのです」と述べている。そして、70歳で亡くなった母に対して「私はシャマラ・ゴパラン・ハリスの娘であると言う以上の称号や名誉は、この世に存在しないと思っている」との最高の言葉で、敬愛の念を示しているのだ。
インド系移民であった母親がどれだけ苦労をしてアメリカという国でキャリアを築くことになったのか、ハリス氏が自身の人生と照らし合わせて強い思いを抱いていることを表している。ちなみに、AFP通信が伝えたところによると、インドに住むハリス氏の家族が、副大統領の就任式に出席するため渡米する予定であるという。
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