レノボCEOが語る「M&A成功の秘訣」 モトローラ買収でスマホでも世界トップ目指す
今回、なぜわれわれはモトローラを買収するのか。レノボはスマホの販売で世界シェア4位だが、展開しているのは主に中国と新興国。先進国の成熟した市場には、参入できていない。
その理由は三つある。一つはブランド力がないこと。二つ目は先進国の通信キャリアーや通信インフラなどを提供するベンダーとの関係が薄いこと。そして三つ目が、特許を持っていないということだ。特許を持っていなければ、新しい市場に参入しようとしても、特許料を支払う必要があるため、効率的にビジネスができない。
モトローラを買収することでそうした問題が解消できる。4月にNECが持っていた携帯電話関連の特許3800件を買ったのも、同じ目的からだ。
「VAIO」買収は考えず
──先進国への参入に関連して、日本でのスマホの販売はいつになりそうか。
これは日本のチームと議論を進めている。モトローラを買収したのは非常によいチャンス。できるだけ早く、モトローラブランドの製品を日本で売り出したい。
──2011年にNECと日本のPC事業を統合した。その後の成果には満足しているか。
NECとの統合は、われわれのM&Aの非常によい例だ。これによって、われわれは日本市場でナンバーワンの地位を固めた。NECの持っている資産や価値を十分に活用しながら、事業が展開できている。現状、日本でのビジネスは約40億ドルの規模になっているが、NECとの統合でPCだけでなく、ほかの事業の成長に向けた新しいチャンスをもたらしている。
──ソニーがPCのVAIO(バイオ)事業を投資ファンドに売却した。これにも関心はあるか。
それについては、まったく考えていない。
(週刊東洋経済2014年5月31日号〈26日発売〉「核心リポート01-2」に一部加筆)
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