某ファミレス「人気ハンバーグ」の裏側 外食の達人激怒!「このハンバーグはひどすぎる」

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普通のことをやっていれば、十分おいしい

このファミレスのハンバーグはひどいものでした。

「リン酸塩」を入れて思いっきりカサ増ししています。「リン酸塩」は水を抱えるから、いくらでも増量できるのです。ひき肉に「リン酸塩」と水を入れて練れば、「リン酸塩」が水を抱え込んで膨らむわけです。

「リン酸塩」の独特の味がするし、食感がプリプリしているから、すぐわかります。「植物性タンパク」の混ぜ具合もすごいの一言でした。

これに「調味料(アミノ酸等)」や「肉エキス」で味をつけ、「着色料」で茶色に色をつけたら誰もが肉だと思ってしまう。下手をすれば、肉の割合は20%以下でしょう。

これはもう「牛肉ハンバーグ」ではない、「植タン(植物性タンパク)ハンバーグ」とでもいうべきシロモノです。下のラベルは、違う外食店のハンバーグですが、これとおよそ大差ない中身でしょう。

厨房には、ラベルのついた状態で袋に入っている。だけど、お客さんに提供するときには、表示は不要

この店で頼んだもので唯一マシだったのは、チキンのガーリックステーキでした。これは生の鶏のもも肉をガーリックソースと一緒に焼いたもので、店の厨房で作っていました。何も変なことをしていないから、普通においしい。

そうやって普通のことをやっていれば十分おいしいのに、なぜカサを増した「植タンハンバーグ」を出したりするのでしょうか。

そこにあるのは「儲かればいい」という姿勢でしかありません。原価を下げるため、儲けるために「肉以外の混ぜもの」を目いっぱい入れ込んでいるわけです。

おいしいものをお客さんに食べてもらおう、喜んでもらおうという姿勢が、まったく感じられない店でした。

ただし問題は、こんなひどいことをしているのが、この店だけではないということです。今の外食店、特に全国チェーンでは、このような変なことをする店が多くあります。

この店は、今の外食産業の姿を表しているひとつの典型例だと言えるのです。

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