キャンピングカー「普段使いは無理」は大誤解だ 安い軽バン型なら200万円台から手が届く

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人気車種「ファイブスター・セプト」の内装(写真:レクビィ社提供)

「新車が売れない」と自動車メーカーが嘆く中、キャンピングカーが売れている。

キャンピングカー製造販売業者の団体、日本RV協会がまとめた「キャンピングカー白書2020」によれば、2019年の国内生産台数は6445台。この10年間で約1.6倍という好調ぶりだ。さらに輸入車や中古車を含めた2019年の販売総額は526億2,577万円となり、10年前の2.4倍にもなっているのだ。

「キャンピングカーが人気らしい」ことは、すでに広く知られていることだろうと思う。だが、旧来のレジャーのスタイルと比べても、あまりに現実離れしていて(と、思い込んでいて)、自分がオーナーになることが想像しにくいという人はまだまだ多い。

本連載ではそんな「視野の外」に置かれがちなキャンピングカーについて、紹介していこうと思う。

意外とお手頃なキャンピングカー

キャンピングカーというと、大きくて豪華で1000万円以上するもの、というイメージはないだろうか。「富裕層の遊び車」だという印象があるせいか、ひところは販売店に「キャンピングカーに見えない車が欲しい」などというリクエストも寄せられたと聞いたことがある。

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実際のところはどうなのか。そのイメージは半分当たっているし、半分外れている。事実、2000万円に迫る高額商品もあるにはある。だが、今最も売れている人気車種の中心価格帯は500万円台なのだ。

それでも「遊びの道具に500万円も出せない」という声が聞こえてきそうだが、売れている商品の特徴をよくよく観察すると、人気上昇中の理由が見えてくる。

まず、ごく基本的なことだが、キャンピングカーにはベースとなる車両がある。キャンピングカーメーカー(ビルダーという)は、トヨタや日産、ホンダといった自動車メーカーから座席などのないスケルトン状態の市販車両を仕入れ、寝泊まりできる状態に改造してキャンピングカーとして販売する。

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