南アジアでフリーランスがじわり増えている訳 エンジニアや主婦も英語や技能を駆使し活動
プラットフォームが介在することで、個人レベルで海外に仕事を発注できるようにもなってきた。こうしたプラットフォームの1つに、オーストラリア発の「フリーランサードットコム」がある。例えばデータ入力、ホームページの作成、翻訳、校正、そしてソフトウェア開発までが取り扱われている。
具体的な流れを紹介しよう。まず英語で、委託したい業務の概要と予算、そして作業完了日を提示して投稿する。
1つのプロジェクトに対して複数のフリーランサーから受託の提案(オファー)がくる。筆者が2019年に投稿したデータ入力作業のときには、約1時間で30人以上から受託提案があった。
候補者のリストは、プラットフォーム側が提示価格と過去の評価を総合したうえで、順位づけされた形で表示される。
そして候補者とは即座にチャットでやりとりが可能となり、実際の作業について詳細を提示し、過去に類似プロジェクトを経験したことがあるかを確認できる。
グーグルのサービスが常識的なインフラに
日本にも類似のサービスはあるが、「フリーランサードットコム」には世界中のフリーランサーが登録している。筆者のプロジェクトには、とくにバングラデシュやインドなどの南アジアのフリーランサーが多く応募してくれた。何人かとチャットをするなかで、気が付いたことがあった。
それはグーグルが提供するオンラインのクラウド文書作成サービスである「グーグル・ドキュメント」や「グーグル・スプレッドシート」が彼らにとっては常識的なインフラとなっていることである。
グーグル・ドキュメントは、オンライン上で文書を作成でき、複数のユーザーが1つのファイルを閲覧したり修正したりできるものだ。グーグル・スプレッドシートは、その表計算版である。わかりやすくいえば、マイクロソフトのワードとエクセルが、オンライン上にあり、同時に複数のユーザーが手を入れられる、といった具合だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら