写真が語るトランプ政権「集団感染」発生した訳

マスク着用やソーシャルディスタンスなし

ホワイトハウスで起きた集団感染。P印はこれまでに新型コロナウイルス陽性と判定された人(写真:右上 Al Drago for the New York Times、右下 Alex Brandon/Associated Press、左上 Doug Mills/The New York Times、左下 Ken Cedeno/Reuters)

新型コロナウイルスの集団感染が広がるホワイトハウスの感染者は20人を突破したが、トランプ政権がウイルス封じ込めにほとんど何の対策もとってこなかったことを示す証拠が次々と浮上している。トランプ大統領は何カ月にもわたってウイルスの脅威を過小評価し、マスクの着用や他者と6フィート(1.8メートル強)の距離を保つといった基本的な感染予防策に背いてきた。

そしてホワイトハウスのスタッフは、最近行われた複数の行事で感染予防に関する専門家、地方政府、アメリカ疾病対策センター(CDC)の勧告を無視し、トランプ氏が検査で陽性となった後もガイドライン違反を続けた。トランプ氏とそのスタッフがいかに基本的なガイドラインを無視してきたか、その一部をここに紹介しよう。

信頼性の低い簡易検査にばかり頼り切る

【当局のガイドライン】食品医薬品局(FDA)はホワイトハウスが実施するウイルスの簡易検査を「発症から7日以内」の条件で承認した。この検査では無症状感染者が頻繁に見落とされる。

CDCは、簡易検査で陰性となった人でも症状があったり、感染者と接触していたりした場合には特に、検査機関による検査で陰性判定が正しいか確認する必要があるとしている。

【トランプ政権の行動】簡易検査は迅速かつ持ち運びに便利で、運用が簡単であることから、ホワイトハウスはパンデミックの初期から定期的にこれを用い、スタッフや来訪者を検査してきた。しかし簡易検査で陰性となった者については、マスクの着用や社会的距離の確保といった予防対策が省略されることがよくあった。簡易検査は感染の兆候のない人については精度が下がるため、これだけでは感染予防対策にならないと専門家は話している。

検査の陰性は、感染していないことを保証するものではない。感染から間もないと、体内のウイルス量が検査で検出可能なレベルに達していないことがあるからだ。感染したスティーブン・ミラー大統領上級顧問とケイリー・マケナニー報道官は検査で当初陰性となっていたが、その後、陽性が確認された。

次ページ室内の会合でもマスクを着けず
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • フランスから日本を語る
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 財新
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT