「核のごみ」問題、北海道で起きる深刻シナリオ

寿都町、神恵内村が最終処分場の調査に応募

10月9日、経済産業省で記者団の取材に応じる北海道寿都町の片岡春雄町長(記者撮影)

核のごみの最終処分場計画がついに動き出すのか――。

10月に入り、北海道寿都町と神恵内村は高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応じるとそれぞれ正式に表明した。

寿都町の片岡春雄町長は9日、都内にある原子力発電環境整備機構(NUMO)を訪れ、NUMOの近藤駿介理事長に書類を手渡した。その際、「入学手続きに来た」と語った片岡町長だが、その学校生活は波乱に満ちたものになりそうだ。

年内にも2町村で文献調査を開始

同日、神恵内村には経済産業省の幹部が出向いて文献調査実施の申し入れを行い、高橋昌幸村長が受け入れを表明した。NUMOは経産省に事業許可を申請し、認められれば年内にも2町村で調査に入ることになる。

高レベル放射性廃棄物とは、原発から出る使用済み核燃料からプルトニウムとウランを抽出し、残った廃液をガラスとまぜて固めたものだ。各原発に貯蔵されている使用済み核燃料から出る核のごみは今後4万本以上出るとされており、これらを地下300メートル以深の地層に埋めるのが最終処分場だ。

しかし、その処分場が決まっているのは、世界でもフィンランドとスウェーデンの2カ所しかない。アメリカではオバマ政権時代の2009年に処分地決定が撤回され、現在、再手続きの最中だ。そんな世界でも数少ない取り組みが、北海道の小さな自治体で始まろうとしている。

国は2017年に最終処分場の適地と不適地を示した「科学的特性マップ」を発表。それ以来、NUMOは適地とされた約900自治体のうち400自治体と接触し、120回に上る勉強会を開いてきた。NUMOの近藤理事長は「その道すがら、今日ここにいたった」と胸を張る。

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