「クラスター発生病棟へ乗り込み、誰が感染しているのかわからない状態のスタッフとともに1カ月戦った。クラスターの発生していない部署のスタッフから毎日のように激励されました」
「往診中に『ご苦労様』と見知らぬ方からあいさつされます」
「患者さん、ご近所さんから、『大変ですね。先生も体に気をつけて頑張ってください』とよく言われます」
これらは、新型コロナウイルス感染症によって大きく変わった医療現場で、日々奮闘する医療従事者の声だ。
病院経営支援システムを手掛けるメディカル・データ・ビジョン(以下、MDV)と、約17万人の医師会員を持つケアネットは、医師・病院関係者が新型コロナウイルス感染症に対応する中で、どのような体験をしたかを調べる共同調査を実施。調査の結果、医師・病院関係者の子どもが登園・登校を控えるよう要請されるなど誤解や過剰反応からの体験があった反面、地域住民や企業からの応援メッセージが届き励まされるなどの体験が倍以上あったことがわかった。
差別や不当な扱いを受けたのは7.4%
この調査は、MDVが9月30日から10月7日まで(ケアネットは9月30日のみ)にウェブを通じて実施。MDVは110病院から、ケアネットは医師511人から、それぞれ回答を得た。複数回答の設問で医師は、「差別や不当な扱いと感じる体験をした」が7.4%(38人)となり、「周囲から励まされるなどの体験をした」が27.6%(141人)、「特になし」が66.3%(339人)だった。
(外部配信先ではグラフや図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
そのうえで医師に、差別や不当な扱いと感じる体験について自由記述で聞いたところ、
・ 実際には(PCR検査)陰性だったが、あたかもコロナに感染したかのような扱いを受けた
・ 医療関係者かどうかを尋ねられた
・ コロナのために飲み会に来ないでほしいと言われた
・ ばい菌扱い
・ 飲食店に入店できなかった
・ 実家の長崎に帰って友人とお酒を飲もうとしたがやんわりと断られた
・ アルバイト先から出勤を断られかけた
といったコメントがあった。
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