一方、病院関係者(本人、ご家族、同僚含む)にも同じように複数回答で聞いたところ、「差別や不当な扱いと感じる体験をした」が24.5%(27施設)、「周囲から励まされるなどの体験をした」が51.8%(57施設)、「特になし」が38.2%(42施設)だった。
また、病院関係者に差別や不当な扱いと感じる体験を自由記述で聞いたところ、
・子どものスポーツ少年団活動において当院勤務の保護者児童の参加を遠慮するよう要請するようなものもあった
・通勤のために病院職員が歩く道路近くの住民から、「会話しながら歩くな」とか、「感染が心配」などの電話が数件、病院にかかってきた
・職員が他の医療機関での受診を拒否された
・親が医療関係者なので飲食関係のアルバイトのシフトから外された
・配偶者が出勤停止となった
・病院の職員でなくてよかったなどの言葉が聞こえてきた
といった声があった。
保育所などでの子どもに対する預かり拒否については、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部や同省子ども家庭局総務課少子化総合対策室などは、4月17日に事務連絡を出している。
その文書の中には、「医療従事者は感染防御を十分にしたうえで、対策や治療にあたっている。医療従事者の子どもに対する偏見や差別は断じて許されるものではない」とはっきりと明記している。このような事務連絡が出されているものの、現場では保育園などでの子どもの預かり拒否が起きていることがわかる。
医師が周りからかけられた言葉は?
一方、医師・病院関係者それぞれの「周囲から励まされるなどの体験をした」の自由記述の回答で、地域住民や企業からの激励のメッセージや寄付などが相次いでいることも明らかになった。
医師からは具体的には、
・お好み焼きやうな重を無料でいただいた
・タクシーの運転手さんに励まされました
・不動産屋さんに大変な時期ですが頑張ってと励ましの言葉をいただいた
・“仕事頑張って”と言ってもらうことが増えた
・実家の義理両親から、大変ねと声掛けをされた
・弁当をいただいたり、励ましの声を掛けてもらったりした
・友人知人から励ましのメールや電話をもらった
・医師の私もですが、今年医師になった娘は周囲の方から特に声を掛けていただいているようだ
・暑中見舞いに、コロナで大変でしょう、といったいたわりの言葉が多かった
・直筆の応援メッセージとともにレストランから差し入れをしていただいた
・企業から飲料水や消毒用具などの提供がありました
といったコメントがあった。
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