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スガノミクスでも絶対に「経済成長」は起きない そもそも「経済成長」って何のことなのだろうか

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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また、覇者でない「その他多くの企業」が行っていることも、真の経済成長はもたらさない。それは「差別化」の名の下にブランドを作り、ライバル企業の製品やサービスなどに打ち勝とうとしているだけだ。

消費者が顧客であればブランドだけでなくロイヤルティや共感などといった美辞麗句とともに、囲い込んでいるだけである。ライバルから顧客を奪い、消費者からはより高い価格で利益を得ようとしているだけである。だから、もしイノベーションで新しい製品が出てきても、消費者はより幸せになるとは限らないのである。

さらに消費者が選択するといっても、それは、19世紀の清(中国)を滅ぼした、英国の持ち込んだアヘンのごとく「消費中毒」に陥らせているだけかもしれない。スマホもゲームも、多くの人が感じるように、ただの中毒、依存症にすぎないかもしれない。

さらに言えば、競争は必ずしも成長を生み出さない。無駄な2重投資、3重投資をもたらすだけである。経済活動は増えるが、無駄が増えるだけである。例えば、携帯ビジネスは「3社独占」が問題なのではなく、新規参入してもほとんど意味はないし、3社ですら無駄な2重投資ばかりしている。

誤解を恐れずあえて言えば、品質が相対的によいNTTドコモが独占し、価格が独占的利潤を含まないような、ある程度安い水準に設定されればそれがベストなのである。菅改革がそういうものを目指しているのかどうかはわからないが、確実にいえることは、これは人々を幸せにするが、経済規模は縮小する。経済成長としては数字のうえではマイナスになるのである。

「真の経済成長」とはどこから生まれるのか

では、真の経済成長はどこから生まれるのか。これは3つある。

1つは、コストカットである。トヨタ自動車に代表される日本企業が大得意な分野である。同じものをひたすら効率を改善して、コストを減らして安く提供する。これは確実に人々を幸せにし、余ったお金で別のことができる。しかし、一時的には経済は縮小する。名目的な数字上の経済成長は生まれない。デフレ経済が生じると非難される。しかし、名目的には減少しても、実質的には真の成長がもたらされているのである。

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【「改善」も真の成長をもたらす】

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