堀江貴文「親は子がやりたいことをやらせよ」 学校教育は今こそバージョンアップが必要だ
AIが先生なら、生徒が問題を間違えた箇所、解答にかかった時間、学習履歴や成績の傾向をデータで分析して、生徒に合わせた最適な学習指導を行える。ディープラーニング(深層学習)の技術を応用した語学教育では、もはや人間の先生よりAI教師のほうが優れている。教え方が下手くそな先生のせいで英語嫌いになってしまう、残念な事態が避けられる。
採点の自動化、データ分析を生かした授業改善、教育の低コスト化など、多くの意味でもAI教師の導入は必須だ。教室から人間の先生がほとんどいなくなり、タブレットで配られるAI教師が子どもたちの恩師になる時代は、間もなくやってくるだろう。
AI教師なら、すべての問題を解決してくれるとまでは言わない。だが、子どもたちの個性に応じた学びの探究において、AIは最適な協力者になりうる。ひいては「人が介在する学びとは何か」という哲学的で建設的な思考・議論のもととなるだろう。
AIを使いこなす人と、そうでない人との格差の拡大が始まろうとしている。使いこなす側の得る恩恵と、使いこなせない側の不利益は、これまでにあった格差とは比べものにならないほど大きくなるはずだ。「人間の先生のほうが安心できる」なんて感情的な排除はやめてAIを教育にマッチングさせ、共存する社会を奨励していくべきだ。
没頭への支援ができなければ、親の資格はない
僕の公式メルマガやYouTubeチャンネルに、ときどき子を持つ親からの相談が寄せられる。「子どもにどんな教育を与えたらいいですか?」という内容だ。正解はひと言に尽きる。「子どもの自主性に任せなさい!」それだけである。
親がどんなに子どもの将来を心配しても、それは杞憂にすぎない。最先端の情報を得て、最適の教育を選べる自信があったとしても、20年後に通用している保証はないのだ。「親の考えは子どもよりも古い」という事実を、潔く認めてほしい。
今後は、過去の20年の何倍ものスピードで世界が変わっていく。社会で求められる人材が変わるのだから、偏差値教育も、語学の優先順位も変わっているはずだ。多くの大人がいま持っているベストの教育像は、まったく違う形になっているだろう。そんな未来に向かっていく子どもたちに親がしてあげられることはただ1つ。無償の支援だけだ。
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