親の就活支援は交通費より「Web環境の整備」だ コロナ禍で就活が激変し必要なモノも変わった

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さて、金銭的な負担がかからない部分でも、オンライン就活への配慮が必要となるシーンがある。たとえば今年、こんなことがあったそうだ。

多くの学生が参加するWebセミナー中に、ある就活生が自宅で飼っている犬を部屋から閉め出したために、部屋に入れない犬が鳴き続けているのを参加者全員に聞かれて笑われたとか、Web面接を受けていたら、買いものから帰ってきた母親が2階にいる子供に向かって、「○○ちゃ~ん、アイス買ってきたよ〜」と大声で呼びかけ、採用担当者に聞かれてしまったとか、オンライン就活でこの手のエピソードは枚挙にいとまがない。

たいていの場合は、笑い話で済んでいるのであまり神経質になる必要はないが、WebセミナーやWeb面接中は多少の配慮は必要だろう。

もちろん、一人暮らしの場合は、こういった心配はないが、Web面接では住んでいる部屋の背景なども映り込むので、せめて日頃から部屋を片付ける意識を持つように注意してもいいだろう。

インターンシップもオンラインで開催されている

2022年卒生の就活スケジュールについては、基本的にこれまでと変わらず、大学3年生(大学院1年生)の3月からが本格的なスタートとなる。しかし、実際はインターンシップを皮切りに夏場から就職活動が始まっている。そのインターンシップも、感染リスクを避けるために、オンラインによる開催が進んでいる。

「オンラインで就業体験ができるのか?」と思われるかも知れないが、エッセンシャルな業務以外はテレワーク化が進むように、企画を考えたり提案したり、あるいはグループで議論したりといったプログラムは、インターネット経由でもまったく問題なく体験できるようだ。

コロナ禍の影響でさまざまな業界や企業で採用計画の見直しが進んでいるという。ここ数年は就活生優位の売り手市場が続き、就活を楽観的に考える学生も少なくなかったが、来年はそんなわけにはいかないだろう。

そのためか、就活生のインターンシップに対する意識も例年以上に高まっているようだ。就活生を持つ保護者の皆さんも、ぜひ早めにお子さんの就活サポートを意識し、とりわけオンライン就活への備えを進めてほしい。

吉本 隆男 キャリアライター&就活アドバイザー

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よしもと たかお / Takao Yoshimoto

元マイナビ編集長。1960年大阪生まれ。1990年毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)入社。各種採用広報ツールの制作を幅広く手がけ、その後、パソコン雑誌、転職情報誌の編集長を務める。2003年より就職情報サイト「マイナビ」の各種コンテンツ制作、プロモーション施策の立案・実施を担当。2015~2018年までマイナビ編集長を務める。2019年からは地域創生をテーマとした高校生向けキャリア教育プログラム&教材の開発に従事。2020年定年退職を機にキャリアライター&就活アドバイザーとして独立。日本キャリア開発協会会員(CDA)、国家資格キャリアコンサルタント。著書に『保護者に求められる就活支援』(2019年/マイナビ出版)

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