町のスーパーを全国区にした26歳社長の人間力 「フルーツサンド」がバカ売れ、東京にも出店
だから、直感的においしそうだと思ったものを1つだけ購入して、その場で食べた。その様子をインスタで発信した。それが逆に客の目には新鮮に映り、社長自らが市場で食べておいしいと思ったものを使っていると印象づけた。
7月半ばにフルーツサンドが店内に並ぶと、瞬時に売り切れた。しかし、スタッフの数が足らないうえ、大山さん自身も「ダイワ新聞」の制作やポスティングなどに追われて、販売するのは週に2回、それぞれ60個くらいしか作ることができなかった。
「ちょうどその頃、インスタで『ポスティングを手伝わせてください』というメッセージをもらいました。しかも、ボランティアでも構わない、と。本当にありがたかったですね。これをきっかけにその子は社員として採用しました」
フルーツサンドは1日200個まで生産することができた。販売も週2回から3回、4回と増えていき、週5回になった。インスタでもその情報は拡散され、店頭に並んですぐに売り切れることがほとんどだった。「売り上げを倍にする」という目標もわずか半年足らずでクリアした。こうしてフルーツサンドは「ダイワスーパー」の代名詞となった。
期間限定でかき氷店をオープン
さらなる転機が訪れたのは2019年3月。岡崎市役所からの電話だった。市内の観光スポットである「奥殿陣屋」内で営業していた茶店が閉店することになり、そこでかき氷を販売してみないかという話だったのだ。
「前の年にはかき氷目当てのお客さんで店の前の道路が大渋滞になったこともあり、別の場所に店を出そうかどうか迷っていました。とはいえ、うまくいくかどうかもわからないですし。
そんな矢先に岡崎市役所から連絡があったんです。『やります!』って即答しました。4月30日から8月30日までの期間限定で『氷屋ダイワ』をオープンさせました。9月以降も従業員が働けるように、直営のカフェを作ることにしました」
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