町のスーパーを全国区にした26歳社長の人間力 「フルーツサンド」がバカ売れ、東京にも出店
八丁味噌で有名な愛知県岡崎市の西端に位置する宇頭町。名鉄名古屋本線宇頭駅前に小さなスーパーマーケットがある。厳選した旬の果物をふんだんに使ったフルーツサンドが有名な「ダイワスーパー」だ。
今では京都や博多、東京にフルーツサンド専門店を出店するなどその勢いはとどまることを知らない。どの町にもある昔ながらのスーパーを全国区にした立役者が2代目社長の大山皓生さんだ。
イベントサークルで50万~100万円の利益
この日、店を訪れると平日にもかかわらず、小さな子どもを連れた家族が店の前に置かれたテーブルで買ったばかりのフルーツサンドをおいしそうに頬張っていた。フルーツサンドの売り場へ行ってみると、大山さんは若い女性のグループの接客をしていた。
話を聞いてみると、彼女たちは地元の大学に通っていて、「ダイワスーパー」のインスタをフォローしたのをきっかけに店へ来るようになったそうだ。この日はフルーツサンドをまだ食べたことがない友達を連れてきたという。インスタのフォロワー数はなんと、3万6000。このように、フルーツサンドはインスタを見て来店した客からの拡散と口コミで広がっていったのだ。
「スーパーは母方の実家で、祖父が50年前に創業しました。20歳のときに家を飛び出してから母とは音信不通になっていて、2017年の年末に弟から、『スーパーの経営状態が危ない』と連絡があって、4年半ぶりに帰ったんです」
大山さんが小学5年生のときに両親が離婚。スーパーで働いていた父親が出ていき、母親と弟、祖父母と暮らしていた。その商才の片鱗は大学時代に示していた。イベントサークルを立ち上げて、BBQやクラブイベント、スノボ合宿などのイベントを企画し、そのたびに50万円から100万円の利益を出していたという。
「大学時代はいわゆる“パリピ”だったんですよ(笑)。BBQに600人とか、人数が多かったのでそれだけ儲かりました。いちばん思い出に残っているのは、『Zepp名古屋』を貸し切りで開いたクラブイベントですね。1500人集まりましたから」
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