コロナの後遺症が当事者以外にも厄介すぎる訳 回復しても別の症状、医療費膨張のリスクも

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新型コロナ感染者は世界全体で1700万人以上。その約4分の1は米国で発生している。

医療専門家らは、回復した患者に生じるコストが完全に判明するまでには何年もかかるだろうと述べている。

こうしたコストが生じるのは、COVID-19が心臓、肺、腎臓など複数の臓器にダメージを及ぼし、定期的なスキャンや超音波検査など高額な医療措置が必要になる可能性が高いこと、さらには、まだ十分に理解されていない神経学的な問題が生じることによるものだ。

各国でコロナ後遺症の報告が続々

「JAMAカーディオロジー」誌が行った調査によれば、ドイツにおける45─53歳のCOVID-19患者のグループでは75%以上に心臓の炎症が見られ、将来の心不全の可能性が高くなっていることが分かった。

また「キドニー・インターナショナル」誌による調査では、ニューヨークのある医療法人が対応したCOVID-19患者の3分の1以上で急性腎障害が見られ、15%近くで人工透析が必要になったとされている。

パンデミックの初期の中心地であったイタリア・ベルガモのマルコ・リッツィ医師によれば、ジョバンニ23世病院では600人近いCOVID-19患者の予後について、肺機能の障害が約30%、神経学的な問題が10%、心臓の問題が10%、慢性的な運動能力障害が約9%に見られるという。リッツィ医師は、患者のための長期的なフォローアップを勧告するWHOパネルの共同座長を務めている。

「3カ月、6カ月、1年といった範囲で診察・治療を必要とする人がどれくらいいるのか、グローバルなレベルでは見当がつかない」とリッツィ医師は言い、軽症だった人でも「将来的に影響が出る可能性はある」と付け加えた。

ミラノのサン・ラファエレ病院では1000人以上のCOVID-19患者の予後を観察している。心臓に重大な問題が生じる例は稀だが、約30─40%の患者は神経学的な問題を抱え、少なくとも半数は呼吸障害に悩まされている、とモレノ・トレソルディ医師は言う。

長期的な後遺症の中には、ごく最近になってから判明したものもあり、医療エコノミストらが医療コストを調査し、正確な試算を行うにはまだ時間が必要だ。

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