JALがコロナ禍に切り開く「工場見学」の新潮流 2日で1万人参加「リモート工場見学」の魅力

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面白いところでは、「コールセンター×ホロレンズ2」という取り組みも始まっている。商品の使用方法についての問い合わせがあった際、コールセンター内に商品がずらりと並んでいることが珍しくない。というのも、事細かにわかりやすく伝えるため、実際に商品を触りながら電話越しに説明するからだ。

現場の最前線で活躍する従業員(ファーストラインワーカー)の働き方を変えるMR技術(写真:マイクロソフト提供)

しかし、MRを使って目の前に3Dで商品を表示させれば(回転させたり、大きくしたりもできる)、どこにいても説明することができる。スキルがあれば、時間や場所を超えた新しい働き方を実現し、育休や介護といった環境下によって生じる、本人が望んでいない離職なども回避できる可能性が高まる。

コロナによって、テレワークや、休暇(バケーション)をとりながら仕事(ワーク)をするワーケーションといった言葉が定着しつつある今、「ホロレンズ2」をはじめとした新しい技術を導入した働き方も進むに違いない。

現在、「ホロレンズ2」は法人向け、開発者向けにしか販売していないため、価格も約43万円(税込み)と高額だ。しかし近い将来、「Apple Glasses」の販売なども追い風となり、MR・ARがコンシューマー市場にも普及していくことは想像に難しくない。ポケモンGOでも示されたように、IPコンテンツがMRやARと結びつけば、大きな話題を生むだろう。

リモート工場見学が魅せる「新しい価値」

「定期的に開催したい」と声を弾ませるだけに、新しい技術力を体験する意味でも、リモート工場見学にアクセスしてみてはいかがだろうか。人数制限がないこともリモート工場見学ならではの魅力だ。

「ホロレンズってこんな感じなのか!」と驚きの新技術を体感できるだけでなく、「飛行機の格納庫ってこういう仕組みになっていたんだ!」「キリンビバレッジの人気商品の生産ラインはどうなっているの?」と純粋に工場見学も楽しめる――。“自宅に居ながらにして見識を深められる”リモート工場見学は、アンダーコロナの新しい価値を堪能できるはずだ。

我妻 弘崇 フリーライター

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あづま ひろたか / Hirotaka Aduma

1980年北海道帯広市生まれ。東京都目黒区で育つ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始する。2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターとなる。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開している。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

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