マルハン社長、「パチンコは危険」説への大反論 喫煙対策で換気設備は充実、3密には当たらない

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全国の約9000店舗から、クラスター形成につながった事例が1件も出ていないのに、マスコミからパチンコホールは「最も危険な空間」というイメージで発信された。科学的根拠に基づき、公平・公正に分析をしたうえで報道されるべきだった。

その結果、東京都が定めた休業要請緩和の基準でも、クラスターの実績があるスポーツクラブより、パチンコ業界は1段階厳しく位置づけられた。

科学的根拠に基づき次のステップへ

――航空業界はコロナ禍の当初から機材の換気機能や衛生対策を積極的にアピールしました。

はん・ゆう/1963年京都府生まれ。京都商業高校の野球部在籍時、1981年の夏の甲子園でレギュラーとして準優勝を経験。1988年法政大学文学部卒業後、不動産会社を経て、1990年に実父の韓昌祐(ハン・チャンウ)現会長が創業したマルハンに入社。営業畑を歩み、2005年に常務営業本部長。2008年6月から現職(撮影:尾形文繁)

われわれも客観的かつ科学的根拠のある研究成果を出すための構想を進めている。具体的には大学や研究機関、行政、映画館やカラオケ店といった異業種も巻き込み、インドアビジネスにおけるコロナ対策のガイドラインとその認定制度を確立したい。

第2波、第3波とコロナの感染が拡大するたびに、大規模な休業を実施し、経済を止めるのは現実的には難しいと思う。科学的根拠に基づいた形で経済をまわしていくステップに進む必要がある。

――マルハンの自己資本比率は2020年3月末で48.5%。財務面で危機が差し迫っているわけではありませんが、この状況が続いた場合、財務面の対策についてどのように考えていますか。

人員に手をつける段階ではないし、閉店もしていない。2021年3月期は遊技機規則の改正(ギャンブル性の抑制)により、大量の遊技機を入れ替えなければならず、利益を出しにくい1年になると見込んでいた。そこにコロナが追い打ちをかけてきたため、黒字になる企業はほとんどないだろう。

コロナ後の「新常態」とどのように向き合っていくべきなのか。「週刊東洋経済プラス」では、経営者やスペシャリストのインタビューを連載中です。(画像をクリックすると一覧ページにジャンプします)

行政の配慮で(遊技機の)入れ替え期間が延長されたとはいえ、コロナのインパクトは非常に大きく、われわれも経費を削らなければならない。現在、700億円規模の経費節約プランの策定に取り組んでいる。集客が完全に戻っていないので、自然退職の補充は少し抑え、老朽化店舗のリニューアルなどの投資もほとんど凍結する。

「週刊東洋経済プラス」のインタビュー拡大版では、縮小基調にあるパチンコ市場の活性化策や遊技機メーカーとの機器開発のあり方について語っている。
森田 宗一郎 東洋経済 記者

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もりた そういちろう / Soichiro Morita

2018年4月、東洋経済新報社入社。ITや広告・マーケティング、アニメ・出版業界を担当。過去の担当特集は「サイバーエージェント ポスト藤田時代の茨道」「マイクロソフト AI革命の深層」「CCC 平成のエンタメ王が陥った窮地」「アニメ 熱狂のカラクリ」「氾濫するPR」など。

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