元宝塚男役スター退団後に浮かんだかつての夢 七海ひろきさんに聞く俳優に続く次の段階
ライブは、お客さまとのやりとりで盛り上がることが多いので、舞台と近いイメージですね。コール&レスポンスをしたり、タカラヅカ時代にはあまりできなかったタオル回しをしたり。テンションが上がりますよね。
ラジオの仕事を初めてやったのは、1年くらい前でした。何を話したらいいのか、そもそもどうしたらいいのかまったくわからず手探りの状態だったので、とりあえず言いたいことをまとめて台本を自作して臨んでいました。最近は、「こんなことを話す」と大きなお題を考えて、そこからひたすら出てくる言葉で話しています。1年かけて、だんだんしゃべれるようになってきたんじゃないかな? ひとりでしゃべることにはなじんできましたが、より面白い話ができるようにさらに勉強しなければ。トーク力はいろいろなものにつながると思うので、スキルアップしていきたいです。
昨年任命された「いばらき大使」でいろいろ計画していたことがあったのですが、今回の(新型コロナウイルス感染拡大の影響による)事態で難しくなったものもあります。でも、故郷なので! 地元の友達も応援してくれているし、私ができることで貢献していけたらいいなと前向きに考えています。納豆のほかに、メロンとか栗とか特産物がたくさんあるんですよ。魅力を広められるように頑張りたいですね。
――「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変いくさ世の徒花の記憶」(※)に初の女性キャストとして発表されたとき、大きな話題になりましたけれども、決まったときの心境はいかがでしたか?
(※正式タイトルは「綺伝 いくさ世の徒花」に取り消し線入る)
七海:人気の舞台で、ファンの方も大勢いらっしゃる、舞台『刀剣乱舞』シリーズに、出させていただくことがとても光栄でうれしく思いました。愛されているコンテンツだからこそ、私が出ることに疑問を持たれるファンの方もいらっしゃるでしょう。例えるなら、タカラヅカの舞台に男性のキャストが出るようなものですから。このお話をいただいたときに思ったのが、私のファンの方だけでなく、そういった舞台『刀剣乱舞』ファンの方も「観にきてよかったな」と感じていただけるものにしたいということ。それを心に留めて、お稽古しています。
「ファンの方に楽しんでいただきたい」
――七海さんがすべてのお仕事をされるうえで、モットーとしていることはなんでしょうか?
七海:自分がやりたいことを考え実行していくけれども、それをファンの皆さんと一緒に進んでいくことです。エンターテインメントの世界はいろんな方がいて、自分のこだわりを突き詰めていらっしゃる方ももちろんすばらしく、尊敬しています。
でも私はやっぱり、自分のことを応援してくださる方が大切なので。第一前提としては、自分がやりたいことや興味があることをやるわけですけれども、ファンの皆さんがどう感じて楽しんでくださるか。元気になるとかときめいてくれるとか、そういうことを心に思って、見てくださっている方を置いて行くことなく共に歩いていきたいなと考えています。
撮影/大靏 円(昭和基地) 文/淡路裕子
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