米留学後PMDDで主婦になった25歳女性の苦悩 「上司からのパワハラ」がストレスとなった

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「思い返してみると、PMS・PMDDの傾向が出始めたのは大学在学中です。勉強の量が多いときは生活リズムを崩してしまい、生理10日ほど前から精神的に不安定になっていました。高校から大学に移るタイミング、大学で転校したタイミングでそれぞれ違う州に引っ越ししたので、そのたびにまったく新しい人間関係を築き上げなければいけなかったことは、ストレスになっていたように思います。

アメリカは州によってまったく違う文化を持っているので、日本国内で引っ越しする以上に大変でした。私は新しい環境で率先して行動を起こしていくのがあまり得意ではないので、自分で意識していた以上に疲れることだったのかもしれません」

母親に実家を追い出される

日本に帰国した渡辺さんは、実家で生活しながら就職活動を開始。2カ月後には就職が決まった。

ところが入社間近なある日、突然母親がヒステリックに怒り出し、実家を追い出されてしまう。

「もともと母親はヒステリックな気性で、ストレスがたまったり、思いどおりにならない状態になると、感情がコントロールできなくなる傾向がありました。私が留学を決めたのも、そういう母親と離れて暮らしたいという思いがあったのだと思います。帰国して就職するまでの短期間の同居なら何とかなると思っていましたが、私の言動がしゃくに障ったのでしょう。もしかしたら、これもPMDD悪化の一因だったのかもしれません……」

同居していた兄や父親もその現場に居合わせ、いさめようとしてくれたが、火に油だった。母親は余計に怒り狂い、渡辺さんは家を出るしかなかった。そして1人暮らしを始め、保険会社の総合職として社会人生活をスタート。

「アメリカにいる間は周囲に日本人がいなかったので、当時の私の日本語能力は中学生レベルだったと思います。何を話すにも、英語から日本語に脳内で変換して直すプロセスが必要でしたし、話を聞くにも、日本語から英語に変換する作業が欠かせませんでした。私が稚拙な日本語で話すと、面と向かって笑われることもあり、正直これがいちばんきつかったです。

仕事の会議でも、トピックが進行する順番が英語での会議とあまりにも違いすぎていたため、同僚や上司が何を話そうとしているのかわからず混乱する毎日。初めて社会に出たということに加え、日本の気候に身体が慣れていなかったせいもあり、生理前に体調を崩すようになりました」

生理前になると精神的に不安定になるだけでなく、身体が思うように動かなくなる。渡辺さんは藁にもすがる思いで大学病院の婦人科にかかった。

すると医師から、「生理前だからといって、このように精神的な影響が出るのはありえない。婦人科としてできることはない」と言われ、生理不順に関してのみヤーズフレックスを処方される。

渡辺さんはかなりのショックを受け、「自分の甘えかもしれない」と思ったが、セカンドオピニオンを求めて精神科の扉をたたいた。

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