なぜこんな高さに?「高すぎる」線路と駅の謎 上野東京ラインや五反田駅、それぞれに理由
非常に高い高架上に駅があるのが、埼京線の北戸田駅である。地上からの高さは約20mあり、ビルの6階くらいの高さにホームがある。2018年3月、高さ20mで日本一高い高架駅と呼ばれたJR三江線の宇都井駅(島根県邑南町)が廃止されたことで、高さ日本一になったともいわれる。
なぜこんなに高くなってしまったのか。一言で言えば、駅の北側に東京外環自動車道の高架があり、この道路をまたがなければならなかったためだ。
埼京線の建設工事が始まったのは1978年。同線は東北新幹線建設の地元への見返りとして計画された路線で、新幹線の上野―大宮間の工事に合わせて建設された。
東京外環自動車道の開通は新幹線や埼京線の開業よりも後だが、当時からすでに計画があり、1969年には都市計画決定されている。高架で計画されている高速道路と交差するためには、新幹線と埼京線の高架はさらに高い位置にしなければならない。そういった理由で、北戸田駅のホームはこんなに高い位置になった。
階段はなんと126段
現地に行き列車を降りると、ホームの端からの見晴らしは非常にいい。地上に降りようとするとまず階段を下り(この部分のエスカレーターは上りのみ)、いったん大きな踊り場に出る。ここからは上下のエスカレーターと階段がある。せっかくなので階段を降りてみることにした。
何度も踊り場が現れる。いったい何回ぐるぐる回るのか、と思って延々と階段を降りていくと、ようやく地上にたどりつく。「階段健脚コースChallenge126」との案内があり、階段はトータルで126段あるとわかる。この数字を見て、帰りに階段を上る気力はわかなかった。三江線の宇都井駅は116段だったので、それより多いことになる。
ホームに戻る際のエスカレーターも当然ながら長い。以前は途中の踊り場まではエスカレーターしかなかったという。ほかにエレベーターもあり、こちらは地上の改札階とホームを直接結んでいる。
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