横浜駅「永遠に未完の工事」がついに終わった? 地下の「馬の背」解消と新駅ビル完成で一段落
JR東日本、東急電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道など多くの鉄道が乗り入れる横浜駅は、どこかで工事が終わったら、すぐにほかの場所で工事が始まり、工事が途絶えることがない。スペイン・バルセロナにある未完の教会になぞらえ、「日本のサグラダ・ファミリア」と呼ばれることもある。
サグラダ・ファミリアの工事は2026年完了予定だったが、新型コロナウイルスで内部公開が一時停止となり、収入が激減してしまった。資金確保のメドが立つまで工事再開はお預けとなり、完成の遅れは必至の情勢だ。では、横浜駅の工事は現在どのような状況なのだろうか。
「馬の背」解消、新駅ビル完成
近年の横浜駅における、「延々と続く工事」の象徴が2015年から2019年まで行われていた“馬の背”の改修作業だ。馬の背とは、横浜駅中央自由通路と西口地下街「ジョイナス」を地上で結ぶ通路の通称名。歩行者が横浜駅と西口地下街の間を移動するには、一度地上に出てから再び地下に降りる必要があったため、馬の背と呼ばれていた。歩行者アクセスの改善に向け、撤去工事が2015年から始まった。
2018年3月に中央自由通路と西口地下街が地下の仮連絡通路でつながった。その後、2019年7月にいったん仮通路を閉鎖して再工事を開始。2019年12月に全面開通にこぎつけた。中央自由通路と西口地下街の床高が異なるため、新たな連絡通路には階段、エスカレーター、エレベーターが設置されたが、高さの差異はわずか2m。以前と比べれば移動は格段に楽だ。
そして、今年6月、さらに大きな建設工事が一区切りを付けた。馬の背解消作業と同じ2015年に建設が始まった駅ビル、「JR横浜タワー」が完成し、入居する商業施設が順次開業したのだ。当初の開業予定は5月末だったが、新型コロナウイルスのあおりで6月にずれ込んだ。
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