「スタバのコーヒー」少し割高でも売れまくる訳 安易に「値下げ」してもお店が疲弊するだけ

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ブランドにとって重要なことは、ブランディング活動を通じて、「価値」の部分をつくり、維持し、高めていくことです。同じような商品やサービスでも、「いかにブランドの力を利用して高く売っていくか」が、明暗の分かれ道となります。ブランド力をつければ、同じ価格だった場合の選択でも、有利になります。

値下げはブランド毀損につながる

「売り上げを伸ばしたいから、値下げをしてでも販売数量をもっと伸ばしたい!」という思いから、簡単に値下げするケースが多く見られます。

これはどういうことか。

「1万円の服が次の日に5000円になっていた」というような経験をしたことはありませんか? そんなときは、「がっかりな気持ち」になるでしょう。この「がっかりな気持ち」にさせてしまうことが、ブランドの信頼を損ない、ブランドの価値を毀損してしまうということなのです。

もちろん、洋服などは季節的な要因や在庫の兼ね合いもあるのですが、そもそもセールをしないと売れないのは、その商品をその価格で売る「価値」がなかったということです。

もし、値下げをしないと売れないのであれば、それはお客さんがその金額を出してでも買いたいと思わなかったことになります。つまり、そもそもその商品にその価格で売る「価値」がないか、「価値」そのものが伝わっていないかのどちらかであると言えます。

強いブランドは値下げをしません。例えばルイ・ヴィトンは、値下げやセールを一切しないことで有名です。ブランド毀損になることがわかっているからです。

値下げをしないのは、何も高級品だけとは限りません。アメリカのトレーダー・ジョーズというスーパーは、毎日同じ価格で販売する(EDLP:Every Day Low Price)という手法を採用しています。いつも値段が変わらないので、「がっかりな気持ち」にさせることがありません。

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