上司に逆ギレされない部下になる断り方の極意 断っても逆に好感度が上がる魔法の言葉とは

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では、上司から飲み会に誘われたときはどう断るか。ここで、誘う側の心理をひもといてみましょう。「これからご飯でも行く?」とか「今週末、飲み会あるんだけどどう?」と声をかけるくらいだから、本当は「ぜひ!」「行きます」「行きたい!」という前向きな答えを、期待してしまっているわけです。

なのに「別件が……」「ちょっと都合が……」とにべもなく、あっさりドライに返される。そもそも誰だって「断られる」のはイヤなものです。そのリスクを負って誘っているのに、さらっと断られたら、つらい。さみしい。はずかしい!だから、大切なのは誘ってくれた相手をさみしがらせないように、「ぜひ行きたい!」という気持ちはちゃんと示すことかな、と思います。

たとえばあなたが会社から帰るタイミングで「どう? これからご飯行かない?」と先輩に誘われたとします。しかし、今日は気が進まないとか、別に用事がある場合はこう言うのです。「えーっ!? なんで今日なんですか!今日に限って別件が入ってるんです。次は、ぜったい行きますのでまた誘ってください!」まぁ、ちょっとやりすぎかもしれません。加減はお任せします。でも、多少おおげさでもイヤな感じはしないはずです。

好感度が上がる「逆ギレおことわり」

「めっちゃ行きたいのに」というマインドがあるから、「でも、行けない」という自分が置かれた立場に対して、イラ立ち、もがき、逆ギレしている。そんな複雑な、断る方の心理を全面に押し出した断り方が、この「逆ギレおことわり」なのです。言われたほうは「そんなキレるほど行きたかったなんて……」と断ったのに、あなたへの好感度は上がります。

大切なのは、「断る理由ではない」ことです。誘いにのれない理由は言わなくてもいいのです。むしろ大切なのは「本当は行きたい!」という気持ちを、ウソでも、しっかりと、多少おおげさに伝えること。ウソではなく本心なら、ちゃんとそれを見せるのです。断られるリスクを背負い、多少なりとも勇気を出して自分を誘ってくれた相手への敬意として、大人のマナーとして、相手を思ったちょっとした工夫は必要じゃないかな、と思います。

ただ、この「逆ギレおことわり」は弱点もあります。毎回やっていると「あれ、本当は行きたくないだけでは」と思われる危険が十分にあります。あるいは「次って、いつならいい?」と次回は逃げられない約束をさせられるリスクがあるのが問題です。

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