健康で元気なときこそ「死」について語らう理由 「このあと どうしちゃおう」で3世代で学ぶ

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人はいつか死んでしまうことを、それも突然その日がやってくるかもしれないことを、私たちはこのコロナ禍で思い知りました。死を茶化してはいけません。しかし、子ども達のレジリエンス(折れない心)を育むうえで、不幸な衝撃からも立ち直ることの出来る前向きな心や、ユーモアを持っておくことはとても大切なことだと思うのです。

文科省が進める「がん教育」

平成28年12月のがん対策基本法改正により、がん教育に関する条文が新たに盛り込まれ、「新学習指導要領」にも明記されました。これを受けて来年の4月からは中学校で、再来年からは高校で「がん教育」がスタートします。授業の中でがんを取り上げることを通じて、他の様々な疾病の予防や命の大切さ、がんとの共生社会などについて考えていくことを目的としたものです。

病や死は誰にでも訪れること。愛する人の死はとても悲しく心細いこと。その時、ほかの人たちはどうやって自分を守ってきたのかを、子どもたちは学校でも学ぶことになります。

大丈夫、日本人はとても長生きです

厚生労働省の「簡易生命表(平成30年)」によれば、40歳女性の死者数は人口1000人あたり0.58人。つまり1000人の40歳の内、1年後に生存している数は999人以上いるということです。ちなみに男性は0.94人。日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳と、世界でトップクラスの平均寿命を誇っています。

死との新しい向き合い方

「終活」などという大それた整理ではありませんが、この本を読んで以降、我が家でもたまに「死」が話題になります。

死生観が芽生えた2人の娘(写真:Domani)

先日、長女が「ママは法律を作るのがお仕事でしょ? だから死んでもお別れしなくてもいい法律を作って」と依頼されました。7歳の死生観に心が震えました。

ちなみに、2人の娘に「ママが死んだらどうする?」と聞いたら、長女は「んー。ギューランドを作って、ここに来たら私とギューってできますよーと言って、ママをおびき寄せる」と、次女は「毎日お空にバイバイしてから保育園に行く!」だそうです。

「このあと どうしちゃおう」をお互いに交換することは、決して子どもへの残酷な問いではなく、いずれやってくる大きな悲しみを癒やすエッセンスになると思うのです。

伊藤孝恵(いとう・たかえ)
2児(共に女児)の母・ 参議院議員。テレビ局、大手化粧品メーカー勤務を経て、人材総合サービス会社で宣伝を担当。2016年に初当選し、ママパパ議員連盟を立ち上げるなど精力的に活動中。過去に結婚させたカップルは17組。
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