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人ごとではない、STAP問題と独法改革 92の独立行政法人に、年間2.8兆円の税金

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授
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「特定」の名称の有無で、差があるのか?

政府の総合科学技術会議は、今年3月12日に理化学研究所と産業技術総合研究所を、特定国立研究開発法人の候補とする方針を決めた。国家戦略に基づき世界最高水準の成果を目指すとされる「特定国立研究開発法人」と、そうでない「国立研究開発法人」との間に、どんな違いや利点があるか、筆者にはほとんど理解できない。

もし、あるとすれば、行政改革マインドが濃く独法制度を所管する総務省だけでなく、研究開発を後押ししてくれる総合科学技術会議も評価に関与する、ということぐらいだろう。

だが、各独法の予算は、各主務省庁から配分されるので、特定国立研究開発法人だけ特別なものではない。だから、なぜそこまで特定国立研究開発法人の指定にこだわったのか、独法改革論議の視点からは必然性はないと言ってよい。ましてや、厳しい財政状況の中で、特定国立研究開発法人だけ特別に予算増をどしどし認めるという環境にはない。

今般の独法改革は、昨年末に「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」として閣議決定されたものだから、STAP細胞問題の発生とは、無関係に取りまとめられたものである。

ただ、特定国立研究開発法人の仕組みを定める別法とその指定は、すでに複数の閣僚が指摘しているようにSTAP細胞問題に象徴される理研の組織ガバナンスの不備と密接に関連している。本稿執筆時点で、独法通則法改正法案(概要)は国会に提出されたが、特定国立研究開発法人を根拠づける別法の法案は、まだ日の目を見ていない。少なくとも、独法通則法の改正は今国会で成立させ、独法改革を貫徹して欲しい。

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