今こそ身につけたい、財務3表「超入門」(後編) これだけ知れば四季報データを使いこなせる
BSは過去の経営成績の蓄積を示す財産一覧表
PL(損益計算書)の次に理解したいのがBS(貸借対照表)だ。Balance Sheetの略だが、左右がバランスするからバランスシートではない。バランスという言葉がお金を取り扱う場面で使われる場合、それはほぼ〝残高“という意味であり、BSはいわば企業の財産残高一覧表といっていい。
なぜBSは必要なのか。BSは過去の経営成績の蓄積を示しているからだ。PLは単年度の経営成績表であり、たとえ今年大きな赤字を出したとしても、過去にはずっと黒字で資産を貯めてきたかもしれない。つまりフローがPL、ストックがBSともいえよう。
BSとはお金をどう集め、何に使っているかを示したもの。中心線で区切られ、右側と左側に分かれる。右側が「お金をどう集めているか」を表し、左側が「集めたお金を何に使っているか」を表している。言い換えれば、右側のお金がどう変化しているかを、左側は指している。
集めたお金は、現金で持っていたり、在庫という形で商品に換えたり、建物や機械といった資産にしていたりすることもある。どこかの会社に投資し、株を保有している場合もある。そうしたお金の変化を右側と左側で示している。
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