仰天!市役所に「女子高生だけの課」が誕生
眼鏡日本一、福井・鯖江市が変える「まちづくり」
13名でスタートするJK課だが、「やってみたい」「興味がある」という声は多く、今後増えていきそうだ。資格は市内(在住、通学)の高校生であれば誰でも良く、ほかの選考基準はない。
「幅広い年代の人に地元を好きになってもらえる活動をしたい」
「鯖江の良いところを、もっと発信していきたい」
「高校生にはできっこない、とは言われたくない」
「JK課」メンバーは、会見で、次々と意気込みを語った。
ゆるい市民がつくる「新しい公共」
実は、このプロジェクトには「仕掛け人」がいる。慶応大学特任助教の若新雄純氏だ。同氏は福井県出身。「全員がニート」で、「取締役」というユニークな企業、NEET株式会社の会長も勤める。今年1月に行われた鯖江市の「地域活性化プランコンテスト」に、若新氏が「ゆるい市民がつくる新しい公共」をコンセプトとする女子高生プロジェクトを提案したことがきっかけだ。
専門性も知識も持っていない女子高生は、一見、まちづくりから一番遠い存在だ。実際、メンバーの女子高生も、「地域活性化」という言葉を最初に聞いた時、「何のことか、意味がわからなかった」という。
だが、若新氏は、その「素人の感覚」が重要なのだと強調する。これからのまちづくりは、多様化・複雑化するニーズに対応するため、試行錯誤が必要になってくる。この試行錯誤を、多感で、実は社会に影響力のある女子高生たちにも関わってもらうというわけだ。
この考え方は、牧野百男市長も同じだ。これまで市民と協働でさまざまな取り組みを進めるなかで、「まちづくりをする際には、若い世代や女性の参画を促す『無関心層の掘り起こし』が必要」との、強い思いがあったという。
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