愛妻弁当を職場にお届け、インド電車の珍商売 ムンバイの「ウエスタンライン」が実施中
ウエスタンラインはチャーチゲート駅が起終点で、やはり大きな屋根に囲われた終着駅らしい駅である。
近郊列車はどの路線も5分間隔ほどで運行し、12両編成なので輸送力は大きいが、列車は混み合っていることが多い。編成が長いので、女性専用車、一等車、一等車の女性専用コーナーまである。セントラルラインとウエスタンラインには各駅停車(「Slow」と表示)と快速(「Fast」と表示)があり、複々線なのでそれぞれが別の線路を運行し、快速が停車しない駅ではホームのないところを通過する。快速は長距離列車と同じ線路を走るので、中央本線の新宿―三鷹間のような感じだ。
ドアは開けっ放しで、座席はクロスシート、広軌なので3-3の6人掛けであるが、混雑時は3人掛け座席に4人が寄り添って座るのは当たり前の光景だ。通勤・通学時間帯は東京などとそんなに変わらない混雑になるのに、ドアが閉まらないのだから、慣れていない外国人はとにかく中のほうへ入れてもらうしかない。
日本人は「1等」がお勧め
かなり郊外からの通勤者も多いようで、退勤時などは皆、座ることに必死である。夕刻にターミナル駅から数駅先の駅まで乗車したときのことだが、私は危うく列車から降りることができなくなるところだった。中央本線の快速に東京から御茶ノ水まで乗車したような感覚であるが、下車する際に、列車が停まる前から大勢の客が飛び乗ってくるので、降りることができないのである。
私は全区間を乗りたかったので、ツーリストカードの1等5日券を利用した。その運賃が興味深かったので記しておくと1日券が1等275ルピー(約440円)、2等80ルピー(約130円)、3日券が1等460ルピー(約740円)、2等125ルピー(約200円)、5日券が1等555ルピー(約890円)、2等150ルピー(240円)である。1等は2等の4倍近くの額だが、設備の違いは座席にクッションがあるくらいで、ドアが閉まるわけでもない。それでも1等のほうが若干ではあるが空いているので、日本人には1等利用をおすすめしておく。
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