発売から1週間で約6億円分の売り上げを記録。ヒカルとのコラボ商品だけで、LOCONDO.jpの年間商品取扱高の約5%をわずか1週間で稼いだ形となった。ロコンドの田中裕輔社長は「想定以上の売れ行きだった。新型コロナで靴の需要が落ち込んだ影響を取り戻す以上の効果があった」と語る。従来LOCONDO.jpは30~40代の女性客の利用が中心だったが、コラボ企画商品では男性客の購買が急増したという。
ヒットの裏にあったのが、単なる商品紹介に止まらない巧みなプロモーション戦略だ。
LOCONDO.jpでの発売と前後して、ヒカルのYoutubeチャンネルでは、田中社長にコラボ商品の企画を申し込む様子や、商品の素材や仕様が決まる過程を記録した動画を続々と投稿。動画内のやりとりでは、海外の高級ブランドでも使われている環境配慮型の新素材を活用したことや履き心地の良さなど、コラボ商品のアピールポイントもわかりやすく盛り込んだ。
単発の企画で終らせない
さらに最初に投稿した動画でヒカルは、「コラボ商品が爆発的に売れたら、自分と友人のタレントが出演するCMを放映してほしい」と田中社長に直談判。その後のヒットを受け、実際に、テレビ東京で両者が出演するロコンドのCMが急きょ放映される展開に。そのCMの制作風景も、動画で配信した。
発売に至る経緯からヒット後の意外な展開まで、ストーリー性を持たせて連続的に発信したことで、コラボ企画は視聴者の共感を生み、SNS上で大きな話題になった。ヒカルのファン以外の幅広い層にも動画が拡散され、商品に興味を持った多くの視聴者が購買するに至った。
今回のヒットを踏まえ、田中社長は「単発で終わらせず、持続性のある企画につなげていきたい」と意気込む。ロコンドでは今後、ヒカルとのコラボでパンプスなど他商品の投入を予定するほか、他のユーチューバーとも動画を活用したコラボ商品企画を検討中だという。
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