スポーツ界は「eスポーツ」とどう共存するのか

新たなエコシステムを構築することが急務だ

5月4日にIMG Tennisが主催した「Stay at Home Slam」。プロテニス選手と有名人がペアを組み、ダブルスで行われたチャリティトーナメント(Facebook Gamingより)

コロナ禍の影響で、多くのエンターテインメント事業は休止に追いやられています。プロ野球も6月の開幕に動いていますが、しばらくは無観客試合になる可能性もあり、完全復活と言える状態までは時間がかかりそうです。大相撲も前回の春場所は無観客試合になり夏場所は中止となっています。

海外でも同様な影響が出ており、新型コロナウイルスの封じ込めに成功した台湾が世界に先んじてプロ野球を開幕しましたが、やはり開幕当初は無観客試合でした。

フィジカルスポーツほどではないですが、eスポーツ界にもコロナウイルスの影響は出ています。「Intel World Open」は予選の延期を発表したのち、オフライン決勝の開催を見合わせたため、1年間の延期を発表しました。世界最大の対戦格闘ゲームイベントである「Evolution(EVO)」もオフラインでの大会を中止し、オンラインへ移行することになりました。

それでもオンラインで対応できるeスポーツはまだましと言えるでしょう。

eスポーツでファン感涙の豪華な大会も

当初、中国・上海で開催を予定していた『クラッシュ・ロワイヤル』のプロリーグである「クラロワリーグ イースト」はオンライン対応にすることで、ほぼ予定どおり開催されています。『リーグ・オブ・レジェンド』のプロリーグの「LJL」も無観客試合となってしまいましたが、同時にオンライン配信をしており、滞りなくファイナルまで開催されました。

そこでフィジカルスポーツもオンライン対応ができるeスポーツで対応する動きが出てきています。当然、eスポーツに切り替えるのではなく、プロ選手がゲームを使って、ファンにアピールするエキシビション的な意味合いが強いものです。

北米のプロバスケットリーグはリーグ公認ソフト『NBA 2K20』を用いたゲーム大会を開催しました。ウィザーズに所属の八村選手も出場しています。

プロテニスツアーは『テニス ワールドツアー』と『マリオテニス エース』を使用しオンライントーナメントを開催しています。錦織圭選手や大坂なおみ選手、ラファエル・ナダル選手などの有名現役選手が出場するだけで、ファン感涙の大会ですが、マリア・シャラポア選手やセリーナ・ウィリアムズ選手などレジェンドプレイヤーが出場したり、ジョン・マッケンロー氏が解説を担当するなど、グランドスラム以上の豪華さでした。

日本ではプロ野球が「プロ野球”バーチャル”開幕戦 2020」として開催されました。NPB(日本野球機構)ではコナミと共催でeBASEBALLとして、ペナントレースと日本シリーズを2シーズン行っています。今回の開幕戦もeBASEBALLで活躍しているeスポーツのプロ選手がプレイしています。

使用したソフトは、『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』の特別バージョンで、新戦力が入っています。今シーズン最大の注目ルーキーである佐々木朗希選手も当然入っており、どこよりも早い活躍を目の当たりにすることができました。

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