堀江貴文「それでも出社して働きたい人たちへ」 コロナウイルス問題が働き方に与えた影響

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オフィスの是非はさておき、仕事にパソコンが要らなくなったのは本当だ。最近はビジネスの場で、プレゼン資料をまとめたり、テキストを書くときにパソコンを使う必要がなくなった。テキスト類の整理はもちろん、プレゼンの資料作成ソフトも、スマホアプリで何の不自由もなく使うことができる。もはや、会社の会議室や行きつけのカフェで、ノートパソコンを片手にウロウロする時代は終わったのである。

パソコンと遜色のないレベルでスマホが使える

こうした時代の変化は、ビジネスだけに訪れているものではない。クリエイターたちの世界でも、同じようにパソコン離れが始まっている。

少し前まで、音楽や映像作品はパソコンを使って創作したほうがクオリティは高かった。だが、アプリやフリーソフトの進化によって、パソコンでつくった作品に遜色のないレベルの優れた作品が、スマホから次々に生み出されている。

例を挙げると、スティーブン・ソダーバーグ監督の映画「Unsane」は全編iPhoneで撮影された。観客の心に忍び込む恐るべきホラーの世界観を、小さなスマホで構築していることにはただただ驚かされる。

また、世界中のイベントやクラブを飛び回って人々を熱狂させるDJたちも、DJアプリを駆使しつつ、スマホ上で演奏用のトラックづくりを進めている。

プログラミングの世界でさえも例外ではない。プログラミングは「パソコンを使えないとプロレベルにはなれない最後の仕事」と言われていたが、近年はスマホアプリでも優れた入門ソフトや練習ソフトが増えてきている。

「スマホしか触ったことがない」という若いエンジニアたちが、グローバル企業に続々と採用される時代が来るのも時間の問題だろう。

数年前までは、僕もスマホとパソコンの両方を使っていた。大きなメモリが必要なソフトを使う仕事や、素早いキーボード入力で進める原稿執筆などは、もっぱらパソコンでの作業が中心だった。

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しかしスマホの機能が上がり、便利なアプリの種類が増えていくにつれて、パソコンを触る機会は減っていった。

パソコンは、もう長いこと開いていない。デバイス機能としての優秀さは、パソコンよりもスマホのほうが断然上だ。

パソコンだと、たびたび調子がおかしくなって、フリーズしたり、強制終了でデータが吹っ飛んだりすることがあった。そしてその回復のために、本来は必要でなかったはずの多くの時間を取られてしまう。パソコン作業における面倒なトラブルのひとつだった。

だが、スマホに搭載されているUNIXは整然と設計されていて、滅多にフリーズすることがないのである。

プログラム経験のない一般の人たちでも、高度な情報処理を手のひらの上で簡単に行えるスマホが、機能においても人気においてもパソコンを凌駕している。この事実は、考えてみれば当然のことだろう。少なくとも、パソコンよりツールとして便利であることは明白だ。

オフィスに通い、デスクの前に座って背中を丸め、黙々とパソコンに向かっていれば価値を生み出せる時代は終わった。

仕事をやるのに、わざわざ会社へ通う必要なんて、ないのだ。

場所に縛られることなく、スマホを持って、外へ出よう。好奇心に動かされるまま行動して、経験を積み重ねることで、「自分だけの価値」を発信していこう。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年、福岡県生まれ。実業家。SNSグループ株式会社代表。現在はロケット開発や、アプリのプロデュース、また予防医療普及協会として予防医療を啓蒙する等、様々な分野で活動している。会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」のメンバーは500人を超える。『本音で生きる』(SB新書)、『多動力』(幻冬舎)等、著書多数。

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