年金を2000万円増やす「60歳からの合わせ技」 200万円増やすなら1つの方法だけでできる
コロナショックで収入や将来に不安を感じる人も少なくないでしょう。でも、お金の知識があれば将来への不安は和らぐものです。中でも、年金に関する正しい知識は不安解決に役立ちます。
現役時代の収入や働くスキルは、現役時代はもちろん、リタイア後のお金にも大きく影響します。収入が多いほど、長く働くほど、将来受け取る公的年金が多くなるからですが、それほど厳しい条件をクリアしなくても年金を増やすことができます。60歳で年金アップ対策を始め、70〜100歳までの総受給額を2000万円以上増やすことも可能です。
保険料の「等級」が上がらないと年金額は増えない
具体的に、年金を増やすには3つの方法があります。
1つ目は「収入を上げること」です。会社員や公務員が加入する厚生年金は、給与に応じて保険料が決まっており、上限はあるものの保険料が高いほど将来の年金額は多くなります。
2つ目は「なるべく長く働くこと」です。厚生年金は70歳まで加入することができます。60歳の定年後も働いて加入し続ければ、その分、年金額も多くなります。
そして3つ目は、受給開始の時期を遅らせる「繰り下げ受給」。公的年金の受給開始は原則65歳からですが、それを1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%増えます。現在は最長70歳まで繰り下げができ、2022年4月からは75歳までになります。
では、「収入を上げる」と、どれくらい年金が増えるかを見てみます。
厚生年金の保険料は、給与、残業手当、通勤手当などの合計金額を基に計算された「標準報酬月額」により決められます。保険料は標準報酬月額によって31等級に区分されており、等級が上がるほど保険料も上がり、年金額が増える仕組みです。
例えば月収が34万5000円から35万5000円に増えると、等級は21から22に上がり、年金額が増えます。でも33万5000円から34万5000円に上がった場合は、同じ1万円アップでも等級は21のまま変わらず、保険料にも、年金にも影響しません。つまり、月収が上がれば年金が増えるのではなく、等級が上がると年金が増える、というわけです(年金保険料は給与明細に記載されていますので、確認してみましょう)。
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