日経平均2万円回復、週末なのに高値引けの理由 「米中対立の不安後退」以外に何かの理由が?
[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。前日の米国株式市場が堅調となったほか、世界的に経済活動再開の機運が高まっていることが心理的に安心感を与えている。さらに、新型コロナウイルスをめぐる米中対立に対する懸念も後退したことが好感され、買い優勢の展開となった。日経平均は5月1日以来となる2万円を回復、前日比500円を超す上昇で高値引けとなった。
7日の米国株市場は、ペイパルなどの決算が好感されダウは0.89%高、ナスダック総合は1.41%高、S&P総合500は1.15%高で取引を終えた。新規失業保険申請件数などの統計はさえない内容だったものの、さほど材料視はされなかった。
これを受けて日本株も朝方から買いが先行したが、その後も値を消すことはなく、時間外取引で米株先物が終始堅調を保ったことが買いを促し、上値を追った。週末であるため、後半は伸び悩むと予想する関係者が多かったものの、「新型コロナに関するニュースは土日に間に良いものが出る可能性が高く、ショートカバーが活発化したようだ」(国内証券)という。
市場では「米中対立の深刻化は昨年来、投資家にとってトラウマになっているため、それに対する不安が後退することは何よりの好材料となり地合いを良くする」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との声も聞かれる。
TOPIXも反発。東証33業種では、決算内容が悪かった任天堂<7974.T>の急落が響いて値下がりしたその他製品を除き、32業種が上昇した。日本製鉄<5401.T>や住友金属鉱山<5713.T>など、景気敏感セクターの堅調が目立っている。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ソニー<6758.T>など主力の輸出関連株が総じて高いほか、東京エレクトロン<8035.T>など半導体関連株も堅調。指数寄与度が大きいファーストリテイリング<9983.T>も上昇したが、タカラバイオ<4974.T>はさえない。
東証1部の騰落数は、値上がり1835銘柄に対し、値下がりが287銘柄、変わらずが49銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20179.09+504.32
寄り付き 19972.09
安値/高値 19894.58─20179.09
TOPIX<.TOPX>
終値 1458.28 +31.55
寄り付き 1442.80
安値/高値 1441.31─1458.28
東証出来高(万株) 137293
東証売買代金(億円) 23913.38
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