客室稼働率は10%に届かない
――現在、パレスホテル東京の営業状況はどうなっていますか。
宿泊は長期滞在の方こそいらっしゃるものの、新規予約は取っておらず、細々と営業している。レストランに至ってはすべて休業で、4月はホテル事業の売り上げがほとんど立たない。都内の多くのホテルがそうだと思うが、客室稼働率は10%にも届かないだろう。
緊急事態宣言のもとでも、宿泊やレストランは国や東京都による休業要請の対象になっていない。しかし、宿泊で新規予約をとらず、レストランも休業したのは、利用客と従業員の安心・安全を重視したためだ。人件費などのコストを考えると、仮に通常営業を続けていたとしても、その選択が正解だったとは限らない。
2月時点でコロナの影響はそれほどなく、前年に期間が当たった春節が1月に期ずれしたにもかかわらず、2月の売り上げも対前年比3~4%減で済んだ。影響が本格化したのは3月からで、宴会が軒並みキャンセルされ、レストランの成績も大きく落ちた。
3月は桜シーズンで、宿泊は稼働・単価ともに稼ぎ時となるはずだったが、3月の売り上げは前年と比べて約4割の減少となった。
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